現在FAの記事を書いていますが、コメントでオプション破棄の質問がありまして、いい機会なので記事にしておこうかなと。そのついででFAに関する用語の説明もしておきます。
ググれば他のところでも書いてあるものではありますが、こんなんなんぼあってもいいですからね!


 UFA RFA ERFAって何?


 UFAとは 

UFA(Unrestricted Free Agents)とは無制限フリーエージェントのことで、契約が切れる選手や解雇された選手のことを言います。

解雇された選手はウェーバーにかけられた後、手を挙げるチームがなければ完全フリーとなり自由交渉可能となります。

契約が満了となる選手の場合は、契約が3月中旬まで残っているため、それまでは所属チームとの交渉のみとなり、FA解禁(今年は3月18日)になってから他チームとの交渉もできるようになります。ちなみにFA解禁前に2日間の合法タンパリング(事前交渉)期間も設けられています。  

どちらもUFAという表記でややこしいところはありますので気をつけて下さい。


 RFAとは 

RFA(Restricted Free Agents)とは制限付きフリーエージェントのことで、キャリア3年目の選手でフリーエージェントとなった選手が対象となるフリーエージェント制度です。

所属チームはRFAの選手に3段階の1年契約をすることができます。

【2020年のテンダー】
SnapCrab_2020No-00061
https://overthecap.com/franchise-transition-and-rfa-tenders/

ただし他チームが複数年の契約で引き抜きオファーすることも可能です。ただし引き抜きする際は左のドラフト指名権を差し出すこをが条件となります。 一番下は該当選手がドラフト指名された巡となります。

所属チームはこの引き抜きに対して、同じ条件の契約を結び直すことにより引き抜きを阻止することができます。阻止した場合はドラフト指名権の移動はありません。

引き抜きは1シーズン1件あるかないかレベルですね。ちなみに1年契約ではなく複数年の契約をしても問題はありません。その場合は引き抜きなどはできなくなります。


 ERFAとは 

ERFA(Exclusive Rights Free Agent)とは独占権フリーエージェントのことでキャリア2年目でフリーエージェントとなった選手が対象となります。

こちらは前年のサラリーで1年契約をすれば、他チームは引き抜けません。


 フランチャイズ指定 トランジション指定


 フランチャイズ指定とは 

フランチャイズ指定とは、契約が切れるFA選手に対して1選手だけタグをつけて引き止めることができる制度です。

このタグをつけると、その選手のポジションのサラリー上位5名の平均サラリー もしくは昨年のサラリーの120%で高い方の1年契約ができます。

【2020年のポジション別タグのサラリー】
SnapCrab_2020No-00060
https://overthecap.com/franchise-transition-and-rfa-tenders/
※現時点では暫定です。ちょっと金額が変わる可能性があります。

引き抜きも可能ではありますが、ドラフト1巡目を2つ差し出さないといけないという非現実的なオファーが必要となり、ほぼ引き抜きはないと考えていいです。

近年はこの1年契約に不満を示す選手が多く、複数年契約を結び直さない場合、トレード要求やプレイ拒否などを行う選手も多く見られるようになっています。

あと3-4のOLBと4-3のDEのタグの差があり、このポジションの分け方にも疑問視の声があがっています。そろそろ制度変革が求められる時期かもしれません。


 トランジション指定とは 

トランジション指定とは、契約が切れるFA選手に対して1選手だけタグをつけて引き止めることができる制度です。

このタグをつけると、その選手のポジションのサラリー上位10名の平均サラリー もしくは昨年のサラリーの110%で高い方の1年契約ができます。

フランチャイズ指定との違いは、サラリーがちょっと抑えられる代わりに他チームの引き抜きがリスクなしで行ええることです。ただし同額の契約をしなおせば引き抜きを阻止することができます。

このタグをつけた場合結構引き抜きのオファーはかけられることが多い印象です。ただ大抵の場合は引き抜きを阻止しています。2017年CHI CBカイル・フラー 2014年 CLE Cアレックス・マック(のちにFAとなりATL移籍)などが引き抜きを阻止しています。


 オプション破棄と解雇の違いって何?


 オプションとは 

オプション契約とはチーム側が契約を続けるか破棄するか決めることができる契約です。

新人契約は4年契約までで、1巡目指名選手のみ5年目オプション契約があります。

他にも複数年契約にチームに選択権があるオプションを織り交ぜた契約をする場合もあります。主なオプション契約はこの2つです。


 オプション破棄と解雇の違い 

オプション破棄と解雇は結局のところチームと契約が終わるところは一緒です。

ただオプション破棄は契約満了のFAと同じとなります。契約満了のFA選手を放出した場合は、来年度の3~7巡の補償ドラフト指名権の対象となります。解雇の場合は補償の権利はありません。


 補償ドラフト指名権とは 

契約満了のFAで戦力を失ったチームは次年のドラフトで3~7巡の補償ドラフト指名権をもらう権利が与えられます。上記でも書いた通り解雇した選手は対象にはなりません。

【maknavさんのコメントでの補足】

チームが失ったFA放出選手と同レベルのFA選手を獲得(してシーズン途中のある時期までロースターに置く)と補償ドラフトの権利が相殺されます。カットされた選手の獲得であれば相殺の対象になりません。

もらえる指名権はその巡の最後の順位となります。なので一番グレードが高い3巡目は32・32・32の指名が終わった後の97位以降の指名権となります。

この補償ドラフト指名権は1年で32指名あり、失った戦力にの強さによりチームに振り分けられます。補償の巡についてはNFL公式が独自に決めるため、明確な巡の付け方は発表されていません。ただ新契約のサラリーが主な決め手となることが多いようです。補償ドラフトの発表は2月下旬にされます。

【2020年の上位予想補償ドラフト権】
SnapCrab_2020No-00063
https://overthecap.com/draft/

長いので4巡までで、全部見たい方はサイトで御覧ください。あくまでも予測です。正式な今年の補償ドラフトはまだ発表されていません。このように昨年FAで失った戦力が今年のドラフト指名権になります。




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Harry N. Abrams
2019-09-03