※9/7更新 追記あり



 2019のチーム成績


2019スタッツ07 ブラウンズ

大型補強で優勝候補と言われていましたが、結果は攻撃がうまく行かずバランスに欠けた試合を続け、改善策もなくそのまま終わってしまった悲しいシーズンとなってしまいました。

攻撃は一昨年はうまく行った両Tのプロテクションが崩壊。プレッシャーを受けまくったQBベイカー・メイフィールドのパス精度が落ちまくりました。ショートターゲットの不在、早いタイミングのパスをまったく使わず攻撃のリズムがずたずたになりました。唯一の癒やしはRBニック・チャブのランでした。一発もあり彼のおかげでなんとか勝ちを拾えたところもありました。

攻撃のリズムが悪かったもう一つの原因は反則の多さもありました。3rdダウンロングでどうにもできない状況になる光景を何度も見ました。守備の反則も無駄なものが多く今年は絶対に改善必須の項目です。

守備はEDGEマイルズ・ギャレットのパスラッシュは良かったのですが、ヘルメットぶん殴り事件で出場停止

その後のパスラッシュはどうにもならない状況になり守備が崩壊となってしまいました。EDGEの控えの層を軽視したツケがでてしまいましたね。DBも怪我ばかりでなかなか先発メンバーが揃わなかったのも大変でしたね。

大量補強したメンバーは残っているので、今年こそなんとかしたい。


昨年のブラウンズの振り返り記事『なぜブラウンズ』もありますのでお暇であれば御覧ください。


 コーチ陣


コーチ名 年齢
HC ケヴィン・ステファンスキー 38
OC アレックス・バンベルト 50
DC ジョー・ウッズ 50

Vikings keep Kevin Stefanski as offensive coordinator
HC ケヴィン・ステファンスキー

バイキングスOCだったケヴィン・ステファンスキーがHCに就任しました。昨年のバイキングスをパス・ランバランスよく使い分け攻撃を再生させた手腕が買われた形となりました。ブラウンズは攻撃の駒は揃っているのでうまく起用して得点力を上げてほしい。

OCにはアレックス・バンベルトを招聘 QBが専門で3年目のベイカー・メイフィールドの指導に期待したい。

DCはジョー・ウッズが就任 ブロンコス 49ersと守備が強力なチームでコーチ経験をもちその手腕を買った形となったようです。



 ドラフト加入選手


順位 ポジション 選手名
1 10 T ジェデリック・ウィルズ
2 44 S グラント・デルピット
3 88 DL ジョーダン・エリオット
3 97 LB ジェイコブ・フィリップス
4 115 TE ハリソン・ブライアント
5 160 C ニック・ハリス
6 187 WR ドノバン・ピープルズ=ジョーンズ
   120位までの選手

1巡目Tジェデリック・ウィルズには先発LTとして期待されています。ただカレッジではRTだったらしいので、そこの転換が不安なところです。

2巡目Sグラント・デルピットはなかなか固定できなかったSの先発を期待したい。


より詳しくはドラフト記事を御覧ください




 ロースター


 【攻撃編】 
202007cle-03
   放出・離脱選手
左の番号:背番号
   補強選手
   新人選手(120位まで)
SS~D:個別選手評価(OLはなし 太字は過去3年のプロボウル選出選手)
S:プロボウル級
A:エース級
B:レギュラー級
C:バックアップ級
D:未知数
【備考欄】
 順位 :NFL TOP100
OPT:オプトアウト(離脱)
SUS:サスペンション(出場停止)
PUP:リザーブPUPリスト
NFI:ノンフットボールインジュリーリスト



 QB 
3年目ベイカー・メイフィールドが先発を務めます。昨年はパス成功率59.4% 60%切っちゃさすがにだめです。ショートターゲット不在でミドル以上を投げ込まないと行けない攻撃の仕方だったのも影響していますが、OLのプロテクションも弱くプレッシャーが厳しかったのもありました。

今年はOLの改善と共に逆襲ができるシーズンとなってほしいですね。やっと現れたフランチャイズQBですので、ここでつぶれてしまっては困るでほんと。

バックアップにはケイス・キーナムを補強しました。HCステファンスキーがバイキングスで指導していたQBなのでやりやすさ重視の補強ですね。しっかりサポートしていただきたい。

Browns QB Mayfield plans to stay quieter, ignore critics - TSN.ca
ベイカー・メイフィールド



 RB 
1番手は3年目ニック・チャブが務めます。昨年は1494yランを記録 細かいカットバックからの瞬発力で一発があり、耐久力も抜群なRBです。今年も彼のランを軸に攻撃を進めていきたい。

カリーム・ハントは2番手というかダブルエース的な役割で使いたい。昨年は開幕から8試合出場停止をくらいましたが後半戦から復帰。どちらかというとレシーバーとして起用されることが多かった。レシーブもうまいですがもう少しランでも使ってもいいとは思います。チャブとの使い分けがうまくいけば強力なラン攻撃が形成されることでしょう。

Nick Chubb on Browns: 'We thought we were a lot better than we were'
ニック・チャブ



 WR 
昨年大きな補強となったオデル・ベッカムjr.はなんとか1000y超えとはなりましたが、使い方としてはちょっと勿体ない感じでしたね。サイドライン際のスーパーキャッチは素晴らしかったのですが、もう一つの持ち味であるランアフターキャッチができるパスが飛んできませんでした。というかルート的にそういう攻撃が用意されていなかったと思います。今年は首脳陣が変わったことにより持ち味を出すことができると期待したい。

コンビを組むジャービス・ランドリーはなんでもできるタイプであり昨年は主にミドルからロングで使われ、記録をのばしました。ただショートターゲットとしても魅力はある選手なのでうまく使って攻撃のリズムを作ってくれる方がいいかなぁとは個人的に思います。

問題はこの2人以外のレシーバーで誰を使うかですね。個人的には昨年干され気味のラシャード・ヒギンズに頑張ってもらいたいです。

With Odell Beckham Jr. & Jarvis Landry healing from surgeries ...
左 オデル・ベッカムJr.
右 ジャービス・ランドリー



 TE 
オースティン・フーパーをFAで補強しました。5年目でこれまでファルコンズのレシービングTEとしてなかなかの成績を収めていました。昨年はレッドゾーンでの攻撃が苦戦していたのでクラッチ力に大きく期待したい。

昨年怪我で離脱が多かったデイビット・ヌジョクーはちょっと出番が減るかもしれません。オフにトレード志願などもありましたがキャンプ前に今年はブラウンズで頑張るということとなったようです。アンダーニース(相手のLBがいる付近)で強さを発揮するレシービングTEですし、ダブルTE起用も面白いと思うので期待しとるで!

Why ESPN Believes Potential Patriots Target Austin Hooper Is ...
オースティン・フーパー



 OL 
昨年が攻撃がだめだった現況はここです。ということで今年は両Tを入れ替えすることになりました。FAで補強したRTジャック・コンクリン 1巡目で指名したLTジェデリック・ウィルズを起用することとなります。ウィルズがLT経験が薄いのが気になるところですが、昨年よりはマシだろうとは思いたい。

ちなみに昨年の先発LTグレッグ・ロビンソンとは契約せず、オフに72キロもの大量のマリファナ所持で逮捕されました。懲役20年を食らう可能性があるようです・・・なにしとんねんほんと。

あとGが薄いのが気になります。控えだったゴルビー・ゴセットがオプトアウト(シーズン離脱)を表明したことで、控えが計算できない状況です。クリス・ハバートってGできるんかな?見たこと無いけどできるんであれば問題ないかもしれないけど未知数です。

Rumor Management: Jack Conklin
ジャック・コンクリン



 スペシャルチーム 
キッカーは2年目のオースティン・サイバートが務めます。FGは安定しているのですが、XPがあまり得意ではないんですよね。昨年はそこまで勝敗に直結するようなことはなかったのですが、XPはあまり外してほしくないなぁ・・・

パンターも2年目のジェイミー・ギランが務めます。昨年はスペシャルチームの週間MVP 月間MVPを獲得したキック力 パント精度どちらも申し分ない選手です。今年はオールプロを目指してほしい。愛称は『スコティッシュ・ハンマー』 愛称の通りスコットランド出身の選手です。

リターナーはRBトンドレル・ヒリヤードが務める予定ですが、他にできる選手が出てくるのであれば交代もありかなと思います。

Watch: Browns punter Jamie Gillan practices snow punts in Tremont ...
P ジェイミー・ギラン

 ※追記 
リターナーはCBタヴィエール・トーマスが務めることとなり、RBドントレル・ヒリヤードは解雇となりました。キャンプでトーマスのリターンが評価高かったらしいです。



 【守備編】 
202007cle-02
   放出・離脱選手
左の番号:背番号
   補強選手
   新人選手(120位まで)
SS~D:個別選手評価(OLはなし 太字は過去3年のプロボウル選出選手)
S:プロボウル級
A:エース級
B:レギュラー級
C:バックアップ級
D:未知数
【備考欄】
 順位 :NFL TOP100
OPT:オプトアウト(離脱)
SUS:サスペンション(出場停止)
PUP:リザーブPUPリスト
NFI:ノンフットボールインジュリーリスト



 DL 
先発は昨年同様ラリー・オグンジョビ シェルドン・リチャードソンのコンビとなるでしょう。オグンジョビは今でも素晴らしいプレッシャーをかけているのですが、プロボウル級まで行ける素材だと思うのでさらに凶悪なプレッシャーをかけてほしい

リチャードソンは昨年補強し中央の壁としてラン守備に期待していたのですが、ちょっと期待値が高すぎた感じだったためイマイチだったかなぁという印象となってしまいました。今年は30歳となりましたので衰えがないことを願いたいですね。

ローテーションメンバーとしてアンドリュー・ヒリングスを補強したのですがオプトアウトを表明となってしまいました。3巡目のジョーダン・エリオットがローテーションメンバーに入ってくれることに期待したい。

One-game suspension for Browns' Larry Ogunjobi's upheld - TSN.ca
ラリー・オグンジョビ



 EDGE 
前述したEDGEマイルズ・ギャレットの出場停止はコミッショナーとの直接会談が行われ停止解除となり開幕から出られるようになりました。かなり甘い裁定なので今年は暴れないようにしていただきたい。今オフに5年125M(年平均25M)の契約延長となり守備の顔として活躍が求められます。パスラッシュは凶悪ですが、必要以上のタックル オフサイドなど反則が多すぎるのもなんとかしてほしいところです。

問題はコンビを組む選手ですね。昨年補強したオリビエ・ヴァーノンは明らかに低パフォーマンスでした。復活する状態でなければ他の選手が先発となるでしょう。一応エイドリアン・クレイボーンを補強したので、キャンプでのパフォーマンスをみて判断となるかもしれませんね。

ギャレット以外の選手がちょっと心もとないのが気になるところです。

Browns Position Preview: Myles Garrett looks to have a HUGE 2020 ...
マイルズ・ギャレット



 LB 
ジョー・ショバートは移籍 クリスチャン・カークシーは解雇となり完全に一新されたユニットとなりました。

主な補強はB.J・グッドソン 3巡目でジェイコブ・フィリップスのみ 昨年からの残留は2年目のマック・ウィルソン シオネ・タキタキとこの4人で誰が先発になるか競争となるでしょう。

キャンプ中にマック・ウィルソンが膝の怪我で手術は回避しましたが、開幕戦出場が微妙な状況になりました。正直不安しかないユニットです。果たしてランとショートパス対策はうまくいくのでしょうか。ぶっつけ本番でみるしかありません。

 ※追記 
マルコム・スミス タエ・デイビスを補強しましたが、まだまだ不安いっぱいのユニットです。ウィルソンも開幕数週は欠場の見込みのようです。



 CB 
3年目デンゼル・ウォード 2年目グリーディー・ウィリアムスが先発となります。昨年もこのコンビが先発でしたが、両者ともに怪我で欠場がありなかなか揃いませんでした。

ウォードは新人年にプロボウル選出されましたが、昨年は正直伸び悩みましたね。ウィリアムスもまだ本領発揮はできていないパフォーマンスだったので、2人の成長を期待したい。

昨年2人の欠場時にカバーしてくれたT.J・キャリーは移籍となりましたので、今年は怪我のないように注意してほしい。

Browns believe Denzel Ward is up to the tall task of stopping the ...
デンゼル・ウォード



 S 
ほぼ総入れ替えと言っていい状態となりました。個人的にはダマリアス・ランドールには残ってほしかったのですが、欠場しがちでしたので致し方がなしです。

FAで補強したアンドリュー・シンデホー カール・ジョセフ 2巡目でグラント・デルピット 2年目のシェルドリック・レッドワインこの4人で先発を争うことになりそうです。ただみんなSSタイプでFSがいねぇってことにならないか心配ではあります。開幕時誰が先発となっているか注目ですし、ここの出来が守備全体に響く可能性もあるのでなんとかうまく立ち回ってほしい。

数年前に同じような状態で新人のSSタイプだったジャブリル・ペッパーズにFSを任せて上手く行かなかったのを思い出します。大丈夫かな・・・

 ※追記 
新人グラント・デルピットがアキレス腱断裂の大怪我でシーズンエンドとなってしまいました。その穴埋めとしてジャガーズからトレードでロニー・ハリソンを獲得しました。ハリソンは3年目の期待の若手Sなのでいい補強となってくれることを願いたいですね。残念な知らせではありましたがハリソンには期待です。



 スケジュールと展望


ブラウンズ
Week 対戦相手
1 @レイブンズ
2 ベンガルズ
3 レッドスキンズ
4 @カウボーイズ
5 コルツ
6 @スティーラーズ
7 @ベンガルズ
8 レイダース
9 Bye
10 テキサンズ
11 イーグルス
12 @ジャガーズ
13 @タイタンズ
14 レイブンズ
15 @ジャイアンツ
16 @ジェッツ
17 スティーラーズ


対戦相手の昨年の勝敗
4位 .461

【スケジュール】
開幕戦からレイブンズ 次戦でベンガルズと同地区対決2連戦から始まります。2連敗は絶対に避けなければいけません。開幕から全力疾走して勢いをつけたいところです。

今年はAFC南 NFC東との対戦となります。いい勝負になりそうなチームが多いと思うので、プレーオフ枠も広がったことですし貯金をしておきたいですね。正直同地区のチームの方が戦力上かなとは思います。

【展望】
まだ昨年の大物補強は残っています。これから新人契約が切れる選手も増えてくるので来年あたりまでがチームの勝負の年と言っていいでしょう。なんとか結果を残さなければ行けないシーズンです。

攻撃は十分戦力は整いました。OLの新ユニットが上手く立ち回ることができれば、昨年のようなことにはならないと思います。QBベイカー・メイフィールドのパス精度が上がって攻撃のリズムが作れることを期待したい。ランはまあ心配することはないと思ってます。あとはステファンスキーHCの手腕次第ですね。

守備はとにかくLBが不安しかない。今からでもいいから1人取ってきてほしいレベルです。ほんとこれでいくのかなぁ・・・Sも新ユニットとなりますが、今年はぶっつけ本番ですのでDB陣の連携が取れるかが心配です。もうちょっと昨年の先発を残したかったですねほんと。

ということで攻撃は期待 守備はちょっと不安という状況ですが、今年は勝ち越しでワイルドカードに滑り込むのが目標となるでしょう。各自のパフォーマンスがしっかり出せれば十分いけると思います。まじ頑張れ。