今年のワイルドカードプレーオフは日月火の3日間行われます。日曜の2試合を展望していきます。

レイダース(10-7)@ベンガルズ(10-7)(1/16 6:30)G+ DAZN
ペイトリオッツ(10-7)@ビルズ(11-6)(1/16 10:15)G+ DAZN


各試合の詳しい怪我人状況は
https://www.nfl.com/injuries/
https://www.espn.com/nfl/injuries
などでご確認ください

展望で参考にしているサイトはこちら
【攻撃】
https://www.pro-football-reference.com/years/2021/advanced.htm
【守備】
https://www.pro-football-reference.com/years/2021/opp.htm



 レイダース(10-7)@ベンガルズ(10-7)

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 C COVID-19リザーブリスト(試合当日戻ってくる可能性あり)
 Q 
クエッショナブル(出場確率50%)登録
 D ダウトフル(出場確率25%)登録
選手評価は 高SS→C-低 Dは未知数
OLは個別では難しいので評価入れていません。
OLの太字は過去2年でプロボウルに選出経験ありの選手です。
右の順位 NFLTOP100に選出された選手 その順位



 久々のプレーオフ どちらのQBがプレーオフ初勝利を挙げるのか

2021week19-000-1

レイダースは5年ぶり ベンガルズは6年ぶりのプレーオフ初戦となります。どちらのQBもプレーオフ初出場となります。

レイダースQBデレク・カーは5年前のプレーオフ直前に負傷でシーズンエンドとなったことで今年が初めてのプレーオフ進出となります。そこから5年費やしてやっとプレーオフ出場となったので今回にかける意気込みは相当なものでしょう。

ベンガルズQBジョー・バロウは2年目でプレーオフ初出場となります。ベンガルズと言えばQBアンディ・ダルトン時代にプレーオフ5回出場で1勝も出来なかったこと。プレーオフで最後に勝ったのは1990年で31年プレーオフで勝っていません。バロウはその呪いを打ち破れるかは注目です。

【今シーズンのチームスタッツ】
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  TOP10    WORST10
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・レイダース(10-7)



【攻撃】
今シーズンのレイダースの攻撃は進むけど、決め手を欠く攻撃だったという印象です。ただKカールソンの安定感もあり得点をこぼすことも少なかったのが助かった点でした。レッドゾーンでのTD率がプレーオフ進出チームで一番低いこともあり、ここがデータ通りにならないことを祈りたい。

QBカーは14インターセプトはキャリアハイの数字となりました。中盤にエースWRヘンリー・ラッグスがいなくなったことでなかなか苦しかったところもありましたが、WRレンフローを軸に立て直し4連勝することができました。パス攻撃の軸はWRレンフローとのホットラインでリズムを作れるかが注目です。終盤戦に入りWRジョーンズへのロングボムも多様しており、ここでビッグゲインができれば攻撃でモメンタムを引き寄せることができるでしょう。問題の決め手はTEウォーラーがなってくれるといいのだが、今シーズンは2TDレシーブと決め手に慣れなかったのでプレーオフでは挽回してほしい。

RBジェイコブスは872ヤードランと中盤戦までかなり不調だったのが響き1000ヤード到達とはなりませんでした。しかし終盤戦でやっと復調しだし、前節のチャージャース戦でも132ヤードとしっかり仕事をしてくれました。ベンガルズはラン守備がそこまででもないので、ジェイコブス無双が見られれば圧倒するかもしれない。

被サック数は40個とまあまあ多いものの被プレッシャー率はリーグ9位とまずまずのプロテクションを見せています。大穴が開くということはあまりないので大崩はそこまでしない印象です。

カーはポケットパサーなので、ポケットで安定してプレイできるかはOLの出来にかかっています。ベンガルズのパスラッシュは強力ですのでしっかりカーに時間を作ってあげれるかが気になるところですね。

【守備】
最終戦で解説も言われていましたが、パスラッシュは1列目の4人でラッシュするのが多く、残りの7人でパスをケアすることが多い守備です。数字としてもブリッツ回数は82回でリーグ最少の回数となっています。この4メンラッシュ作戦が通用するかが守備の鍵と言っていいでしょう。

パスラッシュはEDGEガコウェイ クロスビーに完全に依存している形となっています。彼らが突破できるかどうか次第という感じです。それだけにわかりやすさがあるのでマンパワーの凄さだけで行けるのかはちょっと疑問もあります。プレッシャー率がリーグ14位なのもこの2人が止められるとプレッシャーがかかっていないという状態と言えるでしょう。それでもベンガルズのOLは正直あまりよくはないので、パスラッシュの期待は高いです。期待しましょう。

ラン喪失ヤード19位となっています。これもブリッツが少ないのが影響しているのかなと思われます。LBペリマン リトルトンの反応便りになっているところもあり、今回のRBミクソン相手にどうなるかは不安はありと見ます。

パス喪失ヤードは13位と悪くはありませんがパスハッピーチームとの対戦が少なめで、チーフス チャージャース相手にはしっかりパスを通されている印象です。今回のベンガルズもパスハッピーなチームなので、ちょっと苦戦はしそうです。

最後にREDZONE被TD率がリーグ最下位 4thギャンブル阻止回数も8回で24位(成功21回)土壇場に弱い点があります。ターンオーバー奪取もリーグ29位の15回で守備のビッグプレイも少なく守備がモメンタムを引き寄せるのは難しい印象です。攻撃次第のチームと言えるでしょう。



・ベンガルズ(10-7)

Ja'Marr Chase shatters Chad Johnson's Bengals season receiving record



【攻撃】
2年目QBバロウは見事な活躍でした。カレッジのチームメイトだった新人WRチェイスを獲得したことでパス攻撃がリーグトップレベルになりました。チェイスは新人パスレシーブヤード記録を更新しており、このホットラインが攻撃の軸となるでしょう。ただチェイスだけではないのがベンガルズの強いところ 高身長でディープスレッドターゲットのWRヒギンズ ポゼッションレシーバーのWRボイド クラッチ力の高いTEユゾマ セーフティバルブからのビッグゲインもあるRBミクソンとターゲットが豊富です。この豊富なターゲットに投げ分けることができるのがベンガルズの強みです。圧倒的なパス攻撃が見られるか注目です。

RBミクソンはもちろんランも強力です。中央突破のパワーラン オープンサイドのラン カットバックなどなんでもこなせ、1205ヤードでリーグ3位のランヤードを記録しました。ただ終盤戦はちょっとあまり目立てませんでしたので、そこがどうなるかですね。

OLは被サックス数が55個とリーグ30位の成績となっておりますが、バロウが粘りすぎなところもあり、そこが唯一の反省点です。被プレッシャー率はリーグ中位となっていることもあり、昨シーズンから比べるとマシにはなった印象です。レイダースのパスラッシュは怖いところがあるのでバロウが無理しないことを願いたいところです。

【守備】
今シーズンの守備は大幅にパスラッシュが改善されたのが大きかったです。FAの目玉として補強したEDGEヘンドリクソンが14.0サックを記録し期待に応える活躍をしました。DLオグンジョビも7.0サックで復活のシーズンとなりました。この2人に加えDLリーダー ヒル EDGEハバートと強力な1列目を形成できました。パスラッシュは大きく期待したいです。

ラン喪失ヤードは5位と好調でした。パスラッシャー陣のロスタックルが多かったのが要因だったと思われます。LBウィルソン Sベルのタックル数も多くしっかりカバーできているのも良かったところでしょう。今回RBジェイコブスを自由にさせないことで勝利に近づくので注目するマッチアップかもしれません。

パス守備はCBアウジー アップルが頑張っていますが、プロボウル級のターゲット相手となると厳しい状況となる印象です。今回はWRレンフローが要注意ですが、スロットが主な選手でNBであるヒルトンが主にマッチアップするのかなと思われます。ここが止められれば相当有利になるのでどうなるか楽しみです。




 勝敗予想 
予想はレイダース勝利とします。

正直戦力はベンガルズが有利だと思います。やっぱりベンガルズとプレーオフという関係性が気にかかります。完全にオカルトな予想ですが、マービン・ルイスHC時代7回プレーオフに出て勝利できなかったチームですしね。ほんと呪いをかけられているような負け方もしてましたからね。ということでその呪いをバロウが打破できるか。私はできないと予想しました。




 ペイトリオッツ(10-7)@ビルズ(11-6)

2021week19-011
 C COVID-19リザーブリスト(試合当日戻ってくる可能性あり)
 Q 
クエッショナブル(出場確率50%)登録
 D ダウトフル(出場確率25%)登録
選手評価は 高SS→C-低 Dは未知数
OLは個別では難しいので評価入れていません。
OLの太字は過去2年でプロボウルに選出経験ありの選手です。
右の順位 NFLTOP100に選出された選手 その順位



 AFC東同地区対決となったWC 1勝1敗で決着をつける試合

2021week19-010

2戦目はAFC東同地区対決となります。今季の対戦成績は1勝1敗となっており、この試合で今シーズンの決着をつける試合となります。

1回戦は強風の中で行われ、ペイトリオッツがパス3回でロースコアゲームを制しました。2回戦目はその鬱憤を晴らすようにビルズがパスで圧倒し勝利となりました。どちらもアウェーチームが勝利となっています。

1回戦目 Week13 14-10 ペイトリオッツ
2回戦目 Week16 33-21 ビルズ


今回はビルズホームとなります。過去2戦のようにアウェーチームが勝つのか、ホームの理を活かすか気になるところです。

ペイトリオッツQBマック・ジョーンズは新人QBで唯一のプレーオフ出場となります。どこまでやれるかも注目となる試合です。

【今シーズンのチームスタッツ】
2021week19-012
  TOP10    WORST10
2021week19-013




・ペイトリオッツ(10-7)

【攻撃】
新人QBジョーンズは開幕から先発を勤め上げ見事に攻撃を立て直しました。決して肩は強くありませんが、視野の広さでプレッシャーをうまく回避し冷静な判断で繰り出すパスはレシーバーが取りやすくドロップ数が16個でリーグ2番目の少なさでした。ターゲットを散らしまくって守備が絞りにくいパス攻撃です。ターゲットはWRマイヤーズ ボーン アゴロア TEヘニー RBボルデン とエース的な選手はいませんが安定した活躍を見せています。

ただ今回はビルズホームのナイトゲームで気温がかなり低い試合となります。気温の低いとパスにも影響がでることも予想されるため、ジョーンズのパス攻撃にどれだけ影響がでるかは気になるところです。ただペイトリオッツのホームもこの時期気温の低いこともあり、絶対に克服しなければならない問題ではあります。クレバーなQBなのでしっかり対策済だと思いたい。

ランヤードは8位と強力なラン攻撃となっています。RBハリス 新人RBスティーブンソン共に中央突破が得意なタイプ、ハリスは15TDランを記録しており、クラッチ力も高いRBです。ビルズ戦では2戦ともハリスが100ヤード以上を記録していることもあり期待は高いだろう。

被プレッシャー率が4位 被サック数も28回で3位とOLのプロテクションが素晴らしいシーズンでした。QBジョーンズが成功したものOLとの連携がうまく行っていたのもあるでしょう。ビルズはパスラッシュが強力ですが、2回の対戦でサックは1つしか受けていません。この試合でもOLのプロテクションが上回ることに期待をしたい。ただRTウィンが欠場となりヘロンが先発と予想されます。ここからプレッシャーが漏れてこないことを祈りたい。



【守備】
今年は強力な守備が戻ってきました。CBステフォン・ギルモアがスタートが出遅れ結局トレードで放出するなどスタートは不安でしたが、ギルモアの穴はしっかり埋まり、CBジャクソンが8インターセプトを記録しリーグを代表するCBに成長DB陣の連携も良くチームのインターセプト数は23個でリーグ2位の成績となっています。このターンオーバー力の高さが武器となっています。

CBミルズがCOVID-19リザーブリスト入りとなり欠場濃厚になってしまったのが痛いところです。そこまでDB陣の層は厚くないので、穴埋めができるかは心配なところです。

パスラッシュはFAで補強したEDGEジュドンが一人大暴れをしてくれました。12.5サックを記録しキャリアハイの成績となりました。ジュドンを中心にプレッシャー率7位の成績でパスラッシュは強力です。ただ今回のQBアレンはフットワークが軽く避けて走ってくることもあるので、そこは気をつけなければならない。

ラン守備は喪失ヤード22位とちょっと悪い成績となっていますが、昨年いなかったLBハイタワー バンノイのベテランが戻ってきて、ビッグゲインは阻止している印象です。ビルズもランは強力ではありますが、レギュラーシーズンでの対戦ではしっかり抑えきれています。怖いのはQBアレンのスクランブルの方でしょう。そこはあまり抑えきれていないので要注意です。

あとクエッショナブル登録が異様に多いですが、ペイトリオッツは大したことないものでもクエッショナブル登録するチームでいつものことなので、そこまで心配するものではないはずです。



・ビルズ(11-6)



【攻撃】
今シーズンも強力なパス攻撃で得点が3位とAFC最高の攻撃力を誇るチームとなりました。QBアレンとWRディグスのホットラインが攻撃の軸となります。ここがどれだけ通るかがパス攻撃の鍵をにぎります。スロットタイプのWRビーズリー なんでもこなすWRサンダース クラッチ力のTEノックス ディープスレッドタイプで1発もあるWRデイビスなどターゲットは豊富におり、どこからでもTDが狙えるパス攻撃となっています。

今シーズンはQBアレンが15インターセプトを喫しており、ターンオーバーの多いペイトリオッツ守備にボールを奪われないように注意が必要でしょう。

ランは成績が良いが、QBアレンが763ヤードを走っており、純粋なラン攻撃となると平均レベルと言えるでしょう。RBシグレタリーが昨年から比べるとしっかりヤードが出るようになり870ヤード 7TDを記録しエースRBとしてしっかり仕事をしてくれました。ビッグゲインはそこまで多くありませんが、安定したランでパスのアクセントとなってくれることに期待をしたい。

OLのプロテクションは被プレッシャー率24位とちょっと低迷気味な記録となりました。そのせいもあり今年は上記の通りQBアレンのスクランブルの回数が増えましたラン回数は122回とキャリアハイとなっています。アレンのランはたしかにうまいですが、そこまで喜ばしい状況とは言いにくいかもしれない。怪我には注意してほしいところです。

【守備】
失点1位 喪失ヤード1位と素晴らしい守備を見せた今年のビルズ守備。この守備が今年のビルズの強みだったと思います。

パスラッシュはエース的な存在を置かず、DL EDGEともにローテーションを組んで常にフレッシュな状態で臨んでいました。DLはオリバー フィリップス ロトゥレレイ バトラー EDGEはヒューズ ルーソー アディソン エパネサでローテションを組んでスナップ数を分け合っています。個人成績が伸びなかった理由がここにあります。ただチームとしてはQBプレッシャー率30.8%でリーグ1位の成績となっており、全員で強力なパスラッシュを形成しているチームです。

ランは喪失ヤード13位となっていますが、安定しています。ただレギュラーシーズンではペイトリオッツにはよく走られてしまいましたのでここでしっかりリベンジを果たしたい。

パス守備も喪失ヤードは1位と強力なパス守備となっております。エースCBラティモアが11月末に離脱となったものの、その穴をしっかり埋めきって乗り切った状態でした。Sポイヤー ハイドがどちらも5インターセプトを記録しており、パス守備の要となっています。前回の対戦でミススローが少ないQBジョーンズから2インターセプトを奪っていることもあり、今回もターンオーバーを狙って行きたい。




 勝敗予想 
予想はペイトリオッツ勝利とします。

正直甲乙つけがたいところがあります。直近の試合ではビルズのパス攻撃が炸裂しリベンジした試合でした。その勢いをとればビルズなのですが、ペイトリオッツHCビル・ベルチックが同じ展開の試合をするわけがないだろう。プレーオフ31勝を誇る名将の手腕分ペイトリオッツを推したいと思います。