4年ぶりのデータ考察記事です。
※注意 数値には多少の誤差があります。大幅な誤差はないとは思いますが、ご了承ください。



の記事で トビツキーさんから

今シーズンはいつもより4thギャンブルが多い印象を受けたシーズンでした。
その中でもチーフスは仕掛けた回数はそれほど多くなくてもきっちりと成功させてきていてさすがですね。

ブラウンズの29回も多く感じますが、ライオンズの41回は多すぎる感じしますね汗

というコメントを頂いて気になったので調べてみました。

 2015年からの4thダウンギャンブル回数と成功率 

20220127-01

2015年からのデータですが、2015年から比べると今シーズンは4thダウンギャンブル試行回数が1.7倍ほど増えています。特に昨シーズンから急に増えだした様です。ただ4thダウンの成功率自体は50%前後とそこまで大幅に成功率が上がったとかいうわけでも無いようです。


 4th&1~3 プレイセレクション&成功率 

20220127-02

※その他のファーストダウン更新は反則によるものと推測します。断言できず申し訳ない。

1~3ヤードでのギャンブル回数はほぼ半分と結構驚きの試行回数となりました。今シーズンは2回に1回ギャンブルを選択するという結果となりました。ただ成功率に関しては例年と比べて特に上がってはいません

思いの外パス選択も多く、ちょっとランの方が多いという数値となりました。ただギャンブル成功率としてはやはりランでゴリ推したの方が高いです。

ランでのギャンブル成功率は今シーズンは70%超えと高めの成功率となりました。70%超えていれば期待値としてはギャンブルしてもいいということなのかも知れませんね。2018年シーズンの成功率の高さもあり4thダウンの強行の思考が高くなったのかなとも推測できます。この辺りでチームのデータ班が強行のほうが得点の期待値が高くなるなどのデータが出てきたのかもしれませんね。


4th&4以上のデータは以下の通りです。
20220127-03

20220127-04

20220127-05

参考
https://www.pro-football-reference.com/years/2021/splits.htm
https://stathead.com/football/play_finder.cgi

さすがに4ヤード以上残っているとランの選択はほとんどなくパス頼りとなり成功率は50%を切り 11ヤード以上となると20%前半くらいになります。ただ4~5回に1回成功していると考えれば結構高い成功率かなとも思います。

4ヤード以上のギャンブル回数も増えては居ますが、7年でほぼ倍増と劇的な増え方をしているのはやはり4th&1-3のショートシチュエーションですね。



 チーム別4th&1-3 ギャンブルデータ 

うまくまとめ切れなかったので物量作戦でいきます。チームごとの2015~2021年までのギャンブル状況を1チームつづ表にしました。

AFC東  ・AFC北  ・AFC南  ・AFC西
NFC東  ・NFC北  ・NFC南  ・NFC西

参考
https://stathead.com/football/play_finder.cgi
 

 AFC東 

 ビルズ 

2021 4th 01buf-01

 ペイトリオッツ 

2021 4th 02ne-01

 ドルフィンズ 

2021 4th 03mia-01

 ジェッツ 

2021 4th 04nyj-01

ビルズはQBジョシュ・アレンになってからギャンブル率が高くなっており、成功率も良い

ペイトリオッツはビル・ベルチック政権が続いており、ギャンブル率はそこまで変化はない

ドルフィンズはその年によって戦術が変わっているように感じる 今シーズンは成功率が悪かった

ジェッツはギャンブル率が高めだが成功率は低い結果となっています。

 

 AFC北 

 ベンガルズ 

2021 4th 05cin-01

 スティーラーズ 

2021 4th 06pit-01

 ブラウンズ 

2021 4th 07cle-01

 レイブンズ 

2021 4th 08bal-01

ベンガルズはザック・テイラーHC就任の2019年からギャンブルが増加しています。成功率も悪くない。

スティーラーズはマイク・トムリンHC政権が続いているためあまり変化はない。一時期XPで2ポイント狙いが多かったがギャンブルは変化がなかった。

ブラウンズは総じてHCの入れ替わりがあってもギャンブル率は高い、ただ成功率は悪い。

レイブンズはQBラマー・ジャクソンが先発になってから、ギャンブルが増えだした。成功率もよくQBによって戦略の変更があったと言えるだろう。

 

 AFC南 

 タイタンズ 

2021 4th 09ten-01

 コルツ 

2021 4th 10ind-01

 テキサンズ 

2021 4th 11hou-01

 ジャガーズ 

2021 4th 12jac-01

タイタンズはここ2年でギャンブルが増えたようです。今シーズンは成功率がかなり高い。RBデリック・ヘンリー他ゴリ押しできるRBが多いからだろう。

コルツは2019年から方針が変わったようです。ランでの成功率が高く直近2年間ではRBジョナサン・テイラーの存在が大きいのだろう。

テキサンズは2019年は激増したが、近年は落ち着いて無茶はしなくなった。2019年の成功率が芳しくなかったからだろうか。

ジャガーズは増加傾向ではあるが、成功率は低い。

 

 AFC西 

 チーフス 

2021 4th 13kc-01

 レイダース 

2021 4th 14lv-01

 チャージャース 

2021 4th 15lac-01

 ブロンコス 

2021 4th 16den-01

チーフスは増加傾向にある。他チームよりも4thショートの数が少なく、あまり追い込まれていない上にギャンブル成功率もよい。そりゃ強いよねというデータです。

レイダースは2020年が急激な増加があり、成功率も良かったのですが、今シーズンはHC途中交代もあり安定感を求めた結果となったかもしれません。

チャージャースは増加傾向だが成功率はどんどん下がっている。ちょっとギャンブル狂の印象が強いチームです。

ブロンコスはなんとも捉えづらいデータです。急に多くなったり減ったりと。2019年からヴァンス・ジョセフHC就任でHC最終年となる年に強硬策に出やすいのかな?

 

 NFC東 

 カウボーイズ 

2021 4th 17dal-01

 イーグルス 

2021 4th 18phi-01

 コマンダース(ワシントンFT) 

2021 4th 19was-01

 ジャイアンツ 

2021 4th 20nyg-01

カウボーイズは増加傾向で、成功率は安定して高いようです。

イーグルスは常にギャンブル思考とういうデータとなっています。成功率が低い年はあまりチーム成績はよくないが、成功率が高い時はしっかり勝っているようです。

ワシントンFTは普通に増加傾向です。成功率は今シーズンはあまりよくなかったですね。

ジャイアンツもまずまず増加の傾向です。成功率は可もなく不可もなくという感じです。

 

 NFC北 

 パッカーズ 

2021 4th 21gb-01

 バイキングス 

2021 4th 22min-01

 ベアーズ 

2021 4th 23chi-01

 ライオンズ 

2021 4th 24det-01

パッカーズはここ2年で率が急激に増加。あまり4thダウンに追い込まていない模様。成功率も高くこちらもチーム成績にしっかり反映されている。

バイキングスは2018年をピークにちょっと減ってきている。成功率はなかなか良い。RBダルビン・クックがいるが、パス選択が以外にも多い。

ベアーズは増加傾向です。成功率も高いがあまりチーム成績に反映されなかったのが残念なところ。

ライオンズは今シーズン一番ギャンブルが多かったチームです。成功率もそこまで悪くありませんでした。数が増えているだけ失敗回数も増えているので、チーム成績にも響いたかもしれません。失敗=ターンオーバーですからね。

 

 NFC南 

 バッカニアーズ 

2021 4th 25tb-01

 セインツ 

2021 4th 26no-01

 ファルコンズ 

2021 4th 27atl-01

 パンサーズ 

2021 4th 28car-01

バッカニアーズはそこまでギャンブルはしないようです。今シーズンは成功率も低かった。RBの信頼度があまり高くないのが影響していそう。

セインツは今シーズンまでショーン・ペイトンHC政権だったこともあり、そこまで増減はない。ギャンブルは昔からそれなりにやっていた感じです。成功率は近年は下降気味です。来シーズンはどうなるか。

ファルコンズは率は下がっているが試行回数は増加しています。要するに4thダウンに追い込まれる回数が増えたということではある。成功率はそこまで高くはない。RBのゴリ押しがあまり得意ではないようです。

パンサーズも試行回数は多い 成功率はまずまずです。ランの成功率は高い。

 

 NFC西 

 ラムズ 

2021 4th 29lar-01

 カーディナルス 

2021 4th 30ari-01

 49ers 

2021 4th 31sf-01

 シーホークス 

2021 4th 32sea-01

ラムズは増加傾向、直近2年は成功率もまずまずです。ランの成功率が高いです。

カーディナルスもかなり増加しています。成功率も良い。QBカイラー・マレーのランもあるのでランの成功率がかなり高い。

49ersは試行回数はそれなりにはあるが、毎年同じくらいのギャンブル率です。成功率は正直よくはない様です。

シーホークスはピート・キャロルHC政権が続いており、あまりギャンブル率は変わらない。あまりギャンブルが好きではないようです。成功率も安定はしていない。

HCが長期政権のチームはギャンブルの方針はそこまで変わらない印象です。それ以外のチームでは試行回数 率が上昇傾向にあるチームが多かったです。ランの成功率が高いチームが成功率が高くなっていますね。

勝っているチームはギャンブル成功率も高い印象です。というか4thダウンに追い込まれる回数が少ないから強いというのもあるでしょうね。

以上ショートシチュエーションでの各チームのギャンブル傾向の考察でした。


一応守備側からみた各チームの4th&1-3のギャンブルデータもあるけど、需要があればまたまとめます。投票作ろうと思ったけど面倒なので、WEB拍手150回くらいで考えます。(1週間くらい拍手の連投禁止の設定にします)