今年もどんな試合でもポジティブな面・ネガティブな面を見つけることを考えながら冷静に見直していきます。


 Week16
 ブラウンズ(7-7)@パッカーズ(11-3)

【勝敗表】
シードAFC 北地区
4ベンガルズ860
8レイブンズ860
9スティーラーズ761
12ブラウンズ770

 前節の一敗で五分の星ながら地区最下位。プレーオフ戦線も崖っぷちの状況に追い込まれたブラウンズ。残り3試合となり、Week16では敵地に乗り込みパッカーズ戦となります。

 前節が延期で月曜の試合で、この試合はクリスマスボウルで土曜の試合となり中4日というショートウィークみたいな感じになってしまいました。

2021Browns week16-1
パッカーズ QB アーロン・ロジャース

 パッカーズはこの試合前の段階でNFC暫定第1シードの座に座っており、すでに地区優勝も決めている状況です。まだ第1シード争いが終わったわけではないので、緩めることはないでしょう。

 昨シーズンのパッカーズはQBアーロン・ロジャース WRダバンテ・アダムスの最強ホットラインで強力なパス攻撃を形成しています。守備もパスラッシュが強力でOLがQBを守れるかは不安な試合でした。CBラッセル・ダグラスがブレークしており、ターンオーバーにも気をつけなければならない。

 昨年のロジャースはCOVID-19陽性時に免疫治療を行っているからワクチンの必要はないなど、プロトコル違反な問題も起こしましたが、シーズンMVPを獲得する活躍を見せました。


 ブラウンズは前節に引き続きCOVID-19感染が拡大しており、戻ってきた選手と新たに陽性になった選手が入れ替わった形となりました。

 攻撃陣はOLの主力が欠場に加えKチェイス・マクラフリンも陽性となり、Kはクリス・ナガーをPSから上げキャリア初出場となりました。守備は1列目の選手の感染が多くEDGEマイルズ・ギャレットも足の負傷を圧しての出場で、パスラッシュはあまり期待出来ない試合でした。DB陣もかなりの欠場者が出ており、苦しい状況は変わらずという状態でした。

 とにかくかなり格上との対決で戦前から負け覚悟で望む中、COVID-19による戦力ダウン。かなり厳しい状況だった試合を冷静に見直していきます。


 主なロースター


2021Browns week16-2
左の数字 背番号    今季加入選手    新人選手    欠場選手 
選手評価は 高SS→C-低 Dは未知数 Rは新人
OLの太字は過去2年でプロボウルに選出経験ありの選手です。
右の順位 NFLTOP100に選出された選手 その順位

 ブラウンズはQB WRが戻り攻撃陣はなんとかなりましたが、上記の通りOL K DL EDGE CB Sの主力が欠場となり、タダでさえ苦しい対戦をこの薄いメンバーで戦わないといけなくなりました。

 パッカーズはOLがかなり苦しい状況でした。そこが弱点なのですが、そこをつける戦力が居ないというのがもどかしいですね。


【当時の展望記事】



 スコア



1Q 2Q 3Q 4Q スコア
ブラウンズ 6 6 3 7 22
パッカーズ 7 14 3 0 24

 予想以上に善戦はしたが、負けは負け

 正直この戦力で思いの外勝負になったなという試合でした。当時の試合前は負け当然と思ってたけど、諦めにくい点差での負けとあって、結局悔しいんですよね。

 パッカーズの攻撃を思いの外守備が苦しめていましたし、QBアーロン・ロジャースにいいプレッシャーをかけていました。ただWRダバンテ・アダムスとのホットラインは強烈でしたね。あのタイミングのパスでアダムスの動きを読めるCBはほとんどいないでしょう。そりゃ攻略出来ないわけだわと思わされました。読むというよりギャンブル的な決め打ちじゃないと止めれないですあれは


 ゲームハイライト動画 


本家の長めのハイライトは↓
https://www.youtube.com/watch?v=H_R3nVQ1WfI

細かいSTATS(PRO FOOTBALL REFERENCE)


 ポジティブPOINT


 頼りになるラン RBチャブ・ジョンソン 

 この試合のRBニック・チャブはラン184スクリメージヤード(ラン126・レシーブ58)1TDを記録。4試合ぶりの100ヤードランを記録し、攻撃の軸となってくれました。中央突破の力強さとアウトサイドを抜けるランはほんと頼りになります

 2番手RBディアーネスト・ジョンソンは4回58ヤードと一発ロングゲインで攻撃に勢いを持たせてくれました。武器となるストップアンドゴーが相手となるどのチームのなかなか止めるのに苦戦していますね。いい武器となるランです。

 良い攻撃だっただけに勝ちたかったですね。


 FGで逆転勝利となるドライブまで到達、勝ちの目はあった 



 試合時間残り4分半で2点差になり、返しのパッカーズの攻撃を3アンドアウトで止め、残り2分タイムアウト3個残し逆転勝利へのドライブまで行くことができました。とにかく勝ちの目があった試合でしたね。

 ハーウェイラインまでは進みFGレンジまで後少しというところで、QBベイカー・メイフィールドがこの試合4つ目のINTを食らい敗戦となりましたが、この戦力状況でパッカーズ相手にあと一歩まで行ったことはポジティブにとらえてもいいんじゃないかなと思います。




 ネガティブPOINT


 攻めに行った結果の4INT 


 正直ポジティブPOINTにしようかとも思いましたが、流石に4つのINTでポジティブはないかということでこちらで。

 QBベイカー・メイフィールドはこの試合4INTを食らいました。2本のINTはいつものオーバースローのミススローでダメですが、他3本のINTに関してはこの試合の戦力状況を考えた上で攻めた結果のものと思います。厳しく言えばミススローではありますが、勝ちに行くにはこの攻め方は個人的には悪くなかったと思います。

 後半戦の中では良い方のメイフィールドだったと思います。いつもよりもミドルパスが通っていましたしね。3rdダウン成功が7/12だったのもいい印象を植え付ける結果だったのかなと。ただ良い方で4INTってのは残念な話ではありますが。。。


 Kナガー キャリア初のキックを失敗 


 キャリア初出場となったKクリス・ナガー 最初のキックとなるXPをいきなりミスしてしまいました。この失敗が正直かなり痛い結果となりました。次のTD時に2ポイントを狙うこととなり、それも失敗合計2点マイナスとなりました。

 結果的に2点差の敗戦となってしまったこともあり、このXPが入っていれば試合の展開は間違いなく変わっていたことでしょう。苦いデビュー戦となってしまいました。

 ナガーはこの1試合でPSに戻りました。今年は現時点では所属チームなしです。何かきっかけが作れるといいですね。



 締まらない試合終了 


 パッカーズはリードを奪って残り33秒 3rd1 ブラウンズはのタイムアウト残り一個あるため、ここで止めてタイムアウトを使い、最後のかすかな望みにかけたいところ。

 残念ながら、ハードカウントにDLマリク・ジャクソンがひっかかりエンクローチメントの反則を犯してしまい、ファーストダウン更新で試合終了と残念な終わり方となってしまいました。ベテランらしくない失態でしたね。

 DLジャクソンは昨年FA補強で期待されたベテラン選手でしたが、ほとんど目立つ活躍もなく、ある程度中央の壁とはなってくれたのかな程度の印象となってしまいました。シーズン8.0サックがキャリアハイなだけに、もう少しプレッシャー面での活躍も期待されていただけに残念なパフォーマンスだったかなと。現在所属チームはありません。昨年の出来が間違いなく影響してますね・・・


 Week16終了時点の地区順位表 

AFC北
シードチーム
3ベンガルズ96
8レイブンズ87
11スティーラーズ771
12ブラウンズ78

 とうとう借金をかかえたブラウンズ 残り2試合となり、他のチームの敗戦を願うのみとなってしまいました。
 ワイルドカードの可能性は0.5%と絶望的ですが、地区優勝の可能性は12.3%残った状態となっています。ただベンガルズが次週勝った時点で望みは絶たれるという状況です(Week18はベンガルズ戦)

 次回はWeek17 @スティーラーズ戦を冷静に見直します。