今年の総括はポジションごとに記事上げていこうと思います。


 チームパス成績

スタッツ 順位
パス回数 520 28位
パス成功回数 320 30位
パス成功率 61.5% 26位
パスヤード 3320 27位
パスTD 21 27位タイ
インターセプト 14 14位タイ
レーティング 84.6 26位
被サック数 49 27位

 このチーム成績が物語っている通り、パス攻撃はかなり苦しい成績となりました。リーグ下位のパス攻撃では流石に勝ち越すのは難しいですね。最低でも平均して20位くらいになってくれないことには。この成績で8勝したのは褒めるべきなのかもしれません。

 ということで今回は苦しんだパス成績を個別に振り返っていきます。


 ベイカー・メイフィールド

AP source: Browns QB Baker Mayfield has torn labrum in left shoulder

【記録】
出場 14試合 スナップ数 877
パス 253/418 3010ヤード 成功率 60.5%
TD 17 INT 13 被サック 43
ファンブル 6 ファンブルロスト 3
レーティング 83.1 バッドスロー率 20.9%
先発勝敗 6勝8敗

 Week2のテキサンズ戦でINTしてしまった後リターンしてきた選手にタックルに行った際に左肩を負傷。左肩唇損傷(のちに断裂)の大怪我を負いながらも、出場をし続けましたが、残念ながらパス成績としては2019年シーズンに似たキャリア最低な部類の成績となってしまいました。

 シーズン前半戦まではなんとか持ちこたえていた印象はありますが、シーズン後半になってからは不調から脱せずそのままシーズンが終わるまで復調出来ませんでした

Week1~4 59/80 成功率73.8% 2TD 2INT レーティング89.7
Week5~8 77/124 成功率62.1% 4TD 1INT レーティング103.9
Week9~12 58/108 成功率53.7% 5TD 3INT レーティング78.2
Week13~17 59/106 成功率55.7% 6TD 7INT レーティング63.3

 と数字でもしっかりと不調の記録が残っています。バッドスロー率もキャリア最低の20.9%で、とにかくオーバースローが多くなってしまった結果INTも量産したのが残念でしたね。

 得意なパターンであるプレイアクションからのブーツレックで、相手プレッシャーを引き離してからのパスもあまり出せなかったなぁと振り返って思いました。できれば首脳陣が早めに交代を決断するべきだったのかなと個人的には思いました。

 シーズン終了後すぐ肩の手術をし、5年目のシーズンを迎えるはずでしたが、タイトル通りオーナー・GMの暴走によりテキサンズのQBデショーン・ワトソンの獲得に乗り出し、1巡目×3+αを出す大盤振る舞いで獲得、しかも5年230M(年平均46M)と超高額契約を交わしました。

 これによりベイカー・メイフィールドにはトレードを容認し、他の所属チーム探しがはじまりましたが、5年目オプション行使したため18.85M全額保証がネックとなりトレード先が見つからない状態がずっと続くことになります。

 ずっとフランチャイズQBを作れなかったチームに2018年1位指名で入ってきて、初年度に7勝 2020年に13年ぶりの勝ち越しと18年ぶりのプレーオフ進出 23年ぶりのプレーオフ勝利に導いたメイフィールド こんな形でチームを離れることになるのは本当に残念です。色々言われていますが、やはり思い入れが強い選手であります。



 先日やっとパンサーズへトレードで移籍が決定しました。対価はかなり安いですが、出場機会が与えてもらえそうなチームに行けてほんと良かったです。ドラフト同期のサム・ダーノルドがいますが、実績を含めメイフィールドのほうが勝ってるはずです。

 ブラウンズと離れることになりましたが『勝ちたいなら俺を指名しろ』と言ったマインドがパンサーズでも根付くことを願っています。

 開幕戦でブラウンズと対戦することになりましたけど、メイフィールドが先発で出てくるなら、この試合だけはパンサーズを応援します。申し訳ないが開幕勝ち星なし記録を止めることより、メイフィールドの幸先の良い再スタートを見たい気持ちが強いです。開幕戦の記録は来年止めることにしましょう。まずは先発を勝ち取ってブラウンズの前に現れることを願っています。頑張って!!



 ケイス・キーナム

【記録】
出場 7試合(先発2試合) スナップ数 174
パス 47/72 462ヤード 成功率 65.3%
TD 3 INT 1 被サック 5
ファンブル 1 ファンブルロスト 0
レーティング 91.3 バッドスロー率 18.6%
先発勝敗 2勝0敗

 メイフィールドが肩の怪我悪化で欠場したWeek7のブロンコス戦と最終戦のベンガルズ戦で先発し見事勝利に導きました。これまで62試合で先発を務め2017年にバイキングスでプレーオフに導いた実績もあるベテランQBで、一昨年ケヴィン・ステファンスキーHC就任の際に呼び寄せられたバックアップQBです。

 昔は結構無茶しぶん投げスタイルだった印象でしたが、昨年先発した2試合では安定性を重視したスタイルで爆発力は少なかったものの、しっかり試合を組み立て勝利に導いた印象でした。



 加入したデショーン・ワトソンの出場停止がどうなるかわからないこともあり、キーナムには出場停止の際にバックアップとして期待していたのですが、今年の7巡目指名と交換でビルズにトレード移籍となりました。せっかく戦術もわかっているベテランQBに対してもったいないなぁという感じでしたね。これも暴走の中の一部かなと。


 ニック・マレンズ

【記録】
出場 1試合(先発1試合) スナップ数 56
パス 20/30 147ヤード 成功率 66.7%
TD 1 INT 0 被サック 0

ファンブル 0 ファンブルロスト 0
レーティング 89.2 バッドスロー率 6.9%
先発勝敗 0勝1敗

 マレンズはPS(練習生)として今年加入。Week13のレイダース戦でCOVID-19大量感染によりQB不在となったためPSから昇格し先発出場しましたが、惜しくも敗戦となりました。

 元々49ersのバックアップとして先発経験が16試合とそれなりに経験はあるQBで、パス精度は悪くないけどミススローでターンオーバーも多く、ちぐはぐなところがあり勝運にも恵まれない印象の選手でした。先発したレイダース戦では大きなミスはなかったものの、選手の大量欠場もあり得点はあまり取れなかったのはしょうがない試合ではありました。最後サヨナラFGさえ決まらなければ勝ちもあったのでちょっともったいなかったですがね。

 今年はレイダースと契約 バックアップの座を争いロースターに残れるかキャンプで勝負となるでしょう。

 2022年のQB状況

2021Browns week19-11



 今年は先発QBとしてQBデショーン・ワトソンをトレードで獲得しました。記事タイトル通り、かなり暴走した形での獲得となりました。対価は以下の通り

・ブラウンズ
 1巡目×3(2022 13位 2023 2024)
 3巡目 (2023)
 4巡目×2(2022 107位 2024)


・テキサンズ
 QB デショーン・ワトソン
 6巡目 (2024)

 1巡目は再来年までなくなりました。全部で指名権6つとワトソン+2年後の6巡目1個と大奮発した上で、5年230M全額保証というとんでもない契約を交わしました。昨年はチームとのいざこざ+女性マッサージ師への猥褻強要による民事訴訟を複数件かかえて、出場停止の可能性もあるQBに対するトレードと契約見直しとは思えない暴走となりました。



 NFL側のヒアリングが終了しました。処分は決まっていませんが、アナリストの予想では6試合~1年の出場停止という感じになっています。どうなることやら。

 これによりはじき出される結果となったベイカー・メイフィールドはFA解禁後にトレード許可が出たため、5年目オプション行使で18Mの全額保証のキャップが重荷となるため移籍先が見つからない状況となりました。



 上記の通り安い対価と少々の減俸を飲みパンサーズへのトレードで移籍が決定しました。とにかく移籍先が見つかってよかったですね。
 
 バックアップも2勝をしたケイス・キーナムをトレードでビルズに放出し、FAでジャコビー・ブリセット ジョシュ・ドブスを補強となりました。個人的にはチームに2年所属して熟知しているベテランキーナムには残ってほしかったなぁ。メイフィールドが移籍したことで、ワトソンの出場停止期間はブリセットが先発濃厚となっています。

 ということで今年のタイトル通りオフに暴走となってしまいました。