【2022シーズン】シーホークス　開幕前戦力分析【NFC西】 : 🐕 茶犬 🐕 NFLブログ

9/6最終更新　QB・WR・S　追記あり

・過去の戦績と昨年のチームスタッツ
・コーチ陣
・ドラフト加入選手
・ロースター
　【攻撃編】　【守備編】
・スケジュールと展望

過去の戦績と
昨年のチームスタッツ

　過去5年間の成績　

年度	勝	負	引	備考
2021	7	10		地区4位
2020	12	4		地区1位 WC敗退
2019	11	5		地区2位 DP敗退
2018	10	6		地区2位 WC敗退
2017	9	7		地区2位

　昨年は10年ぶりに負け越しとなり、プレーオフを逃しました。地区最下位は1996年以来25年ぶりの出来事でした。昨年のNFC西は大混戦で他の3チームがプレーオフ進出となり、シーホークスのみがレギュラーシーズンで終わるというなかなか見ない光景でした。

　今年はQBラッセル・ウィルソンと別れをつげ、チームを1から作り直す方針に転換しました。苦しいシーズンになるかもしれませんが、長年強豪だったチームなので早期に立て直す可能性も十分あるでしょう。

　2021チームスタッツ　

2021チームスタッツ-032sea

　ラン攻撃はまずまずでしたが、パス攻撃は大分苦しめられました。QBラッセル・ウィルソンを苦しめたのは最後までOLでした。プロテクションが保たず、例年から比べるとウィルソンのフットワークも良くなったように見えました。年齢も30台中盤に差し掛かりつつあるし、フットワークは致し方がないですね。ただターンオーバーを極力減らす努力は素晴らしいですね。与えたターンオーバーはリーグで一番少なかったです。

　守備はスタッツとしてはイマイチなところが多いのですが、被RedZoneTD率が50％と土壇場のところでの踏みとどまったおかげで、失点がリーグ9位という好成績でした。全体としては進まれてはいるのですが、失点は最小限に防ぐ守備だったと言えます。

コーチ陣

職	コーチ名	年齢
HC	ピート・キャロル	71
OC	シェーン・ウォルドロン	43
DC	クリント・ハート	43

HC　ピート・キャロル

　今年でシーホークスHC就任13年目となるピート・キャロル　年齢も70歳を超え、そろそろコーチ業も終わりに近づいてきているかもしれません。QBラッセル・ウィルソンと共に常勝チームにとして作り上げてきましたが、今年はウィルソンと別れ1から作り直しがはじまります。次の世代に受け継げるチーム作りが今年の仕事となるでしょう。

　OCシェーン・ウォルドロンは昨年に引き続き務めます。OCは今年は大変な作業が待ち構えています。ある程度次の年につなげる攻撃を作り上げてほしい。まずはOLの改善から取り組んでほしいところです。

　DCにはクリント・ハートが就任しました。昨年までDLコーチを務めており昇格となりました。喪失ヤードが下位に沈んだんのでそこの改善が期待されます。

ドラフト加入選手

巡	順位	ﾎﾟｼﾞｼｮﾝ	選手名	大学名
1	9	T	チャールズ・クロス	Mississippi State
2	40	EDGE	ボイエ・マフェイ	Minnesota
2	41	RB	ケネス・ウォルカー	Michigan State
3	72	T	アブラハム・ルーカス	Washington State
4	109	CB	コービー・ブライアント	Cincinnati
5	153	CB	タリク・ウーレン	UTSA
5	158	EDGE	タイリーク・スミス	Ohio State
7	229	WR	ボー・メルトン	Rutgers
7	233	WR	ダリキ・ヤング	Lenoir–Rhyne

1巡目　T　チャールズ・クロス

　1巡目指名でTチャールズ・クロスを獲得　QB指名も予想されていましたが、まずはOL改善の着手というのはいい指名だったと思います。

　2巡目はEDGEボイエ・マフェイ　RBケネス・ウォルカーを連続指名しました。守備と攻撃の軸となってくれると助かるでしょうね期待したい。

　懸念されていたQBの指名は今年はありませんでした。今いるQBで上手く行かなかければ来年考えようということなのでしょう。

　詳しくはドラフト記事を御覧ください

ロースター

【攻撃編】

　　　放出・離脱選手　左の番号：背番号
　　　補強選手　　　　新人選手（120位まで）
SS～D：個別選手評価（OLはなし　太字は過去3年のプロボウル選出選手）
S：プロボウル級　A：エース級
B：レギュラー級　C：バックアップ級
D：未知数　R：新人
年齢は年内に到達する年齢です

左　QB　ドリュー・ロック
右　QB　ジミー・スミス

QB

　まずはラッセル・ウィルソンがトレードでブロンコスに移籍となりました。スーパーボウル制覇　プロボウル9回選出などシーホークスの顔　リーグを代表する選手として活躍したQBを失ったことは非常に残念ですが、円満なトレードだったということで、お互いにとっていい再スタートとなることを願いたい。

　今年はウィルソンのトレードの対価で獲得したドリュー・ロックとジミー・スミスの先発争いになります。現時点ではどちらが先発かは決まっていません。

　ロックは今年4年目を迎えます。期待はされていましたが結果が残せず新天地で開花となるかというシーズンです。

　スミスは9年目のシーズン　2年目まではジェッツで先発を務めましたがこちらも結果は残せず、3年目からバックアップQB生活が続き、ここにきて先発復帰の大チャンスが巡ってきました。

　どちらにとってもキャリア大一番のシーズンとなります。まずはどちらが競争に勝つか見守りましょう。

　※追記　

　開幕先発QBはジーノ・スミスに決定となりました。プレシーズン最終戦　ドリュー・ロックが3INTという低調なパフォーマンスだったこともあり、勝ち取った感は薄いですが、安定感で行けばスミスのほうがいいでしょう。

　キャンプ前に残念なニュースが入ってきました。エースRBクリス・カーソンがメディカルチェックを首の負傷で通過出来ず解雇、そのまま引退の意向を表明することとなりました。復活が期待されていただけに残念なニュースとなってしまいました。

RB

　今年はラシャード・ペニーと2巡目指名のケネス・ウォーカーでスナップを分け合うのかなと思われます。

　ペニーは昨年キャリア最多の749ランヤード　6TDを記録し1年5.75Mの再契約を勝ち取りました。一気の加速力で抜け出す能力が高いRBです。昨年ペニーとスナップを分け合ったアレックス・コリンズとは契約をしなかったので、その空いたところにウォーカーが入ることでしょう。

　QBウィルソンのラン分を補えるランを見せたいですね。

左　WR　タイラー・ロケット
右　WR　D.K・メトカーフ

NFL@NFL
Hey Hawks fans, this man isn't going anywhere. 🗣️

@dkm14 | @Seahawks https://t.co/j7DeNmwW6I
2022/07/29 08:12:49

　今年もタイラー・ロケットとD.K・メトカーフの凸凹コンビでパス攻撃を牽引することでしょう。

　ロケットは3年連続1000レシーブヤードを記録する、小兵のスピードレシーバーです。ランアフターキャッチ能力はリーグトップレベルで、すばしっこさと小さい体で相手守備は捕まえにくいレシーバーです。安定したレシーブなので信頼度は抜群です。

　メトカーフは流行のTE並の体格のレシーバーです。それでいて陸上100ｍ競技に挑戦できるスピードももっており、でかさとスピードを兼ね備えたレシーバーです。今オフは契約延長問題で少し話題になりましたが、キャンプ開始直後に3年72Mの大型延長契約を結び、すっきりシた形で開幕を迎えられそうです。

　3番手はフレディ・スウェインが有力でしょう。マーキス・グッドウィンも補強し昨年から比べるとWRの層は厚くなりました。

　※追記　

　3番手として挙げていたフレディ・スウェインはロースターに残れず解雇となりました。3番手はマーキス・グッドウィンが有力そうです。

TE　ノア・ファント

　昨年の先発のジェラルド・エバレットはチャージャースに移籍となりましたが、QBウィルソンのトレードの対価としてノア・ファントを獲得しました。3年連続500レシーブヤード以上を記録している、信頼度の高いレシービングTEです。パス攻撃の助けになることは間違いないだろう。

　2番手はウィル・ディズリーとなります。クラッチ力が高いタイプなので、REDZONEで起用してTDを量産してほしい。　

OL
　昨年一番の問題だったOLのプロテクション問題。Tは1巡目指名チャールズ・クロス　3巡目指名アブラハム・ルーカスの新人コンビが務めることになりそうです。現状打破でTを総入れ替えをしたことで結果が出るか注目ですね。

　Cオースティン・ブライスを補強しましたが、IOLはもう少し補強したかったかも。

スペシャルチーム

P　マイケル・ディクソン

　Kジェイソン・マイヤーズは昨年FG成功率73.9％と残念な結果となりました。一昨年は24本パーフェクトで100％だったんですがね。安定しているシーズンと不安定なシーズンの差が激しいタイプと言えます。今年は安定のほうが出るといいのですが。

　Pマイケル・ディクソンはインサイド20ヤードを40回記録　これはリーグ最多の数字で抜群のコントロールパントを見せたシーズンでした。オールプロ経験もありキック力もあるリーグを代表するパンターです。

　ST/FB/DLニック・ベロアは一昨年スペシャルチームでプロボウルに選出されました。一応FB登録ではありますが、元々はDLでした。なんでもできますが現状はスペシャルチームのリーダー的な活躍が目立っています。

【守備編】

DL　シェルビー・ハリス

　先発はシェルビー・ハリス　クイントン・ジェファーソン　プーナ・フォードの3人になるのかなと思われます。

　ハリスは昨年ブロンコスで6.0サックを記録　ジェファーソンは昨年レイダースで4.0サックを記録　フォードは昨年全試合先発出場し53タックルを記録。3-4の体型であればこの3人となることでしょう。昨年と比べて戦力的にはアップしていると思うので、壁として機能してほしいですね。

EDGE

　補強したウチャナ・ヌォソウ　ダレル・テイラー　2巡目指名のボイエ・マフェイの争いとなることでしょう。

　ヌォソウは昨年チャージャースで5.0サック　テイラーは昨年6.0サックを記録。正直弱点であるパスラッシュは昨年の戦力から比べると実績は乏しく不安はあります。このメンバーからブレイクする選手が出ないと苦しいでしょう。テイラーの成長は結構期待できそうなのでテイラー次第のユニットかもしれません。

LB

　サラリーキャップ開放のためLBボビー・ワグナーと別れた今シーズン。ワグナー頼りだったこともあり、大きな穴が空いたことは間違いない。

　先発が決まっているのは昨年チーム最多の184タックルを記録したジョーダン・ブルックスのみ。もう一人戦力としてある程度タックルを稼げる選手が出てこないと、ラン守備は昨年よりも落ちることでしょう。誰か成長してくれることを祈るしか無い。

CB
　エースCBだったD.J・リードはジェッツに移籍となりました。

　現状先発確定なのはシドニー・ジョーンズのみとなっています。昨年パス守備31位だったことに対し、補強はしまいしたが、4巡目指名のコービー・ブライアントが当たりの選手でなければ、おそらくパス守備は今年も厳しいことになりそうです。かなり不安なユニットかなと。

左　FS　クアンダー・ディグス
右　SS　ジャマール・アダムス

NFL@NFL
Most underrated Diggs in the league?

@qdiggs6 | @Seahawks https://t.co/eeMTBovirv
2022/07/28 04:55:00

　今年もクアンダー・ディグス　ジャマール・アダムスのコンビは変わらないことでしょう。

　昨年はアダムスが不調でパスカバーのミスが目立っていました。一昨年DB記録となる9.5サックを挙げましたが、昨年は0サックと持ち味がまったく発揮できず苦しいシーズンでしたね。

　その代わりディグスが5INTを記録し2年連続プロボウルに選出されました。最後の砦としてす素晴らしいパスカバーを見せ失点を防ぎました。アダムスが復活すればリーグ屈指のSコンビとなることは間違いないので、アダムスの復活を願いたい。

　※追記　

　控えだったウゴ・アマディをトレードでイーグルスに放出　その後イーグルスからタイタンズに再トレードとなっています。対価でTE J.J・アルセガ-ホワイトサイドを獲得しましたが、ロースターには残れず解雇となっています。

スケジュールと展望

　スケジュール　
2022スケジュール32sea

　開幕戦のブロンコス戦は移籍したQBラッセル・ウィルソンとのいきなり対戦となります。古巣に恩返しされないように、返り討ちにして新生シーホークスのいい再スタートを切れるといいですね。

　同地区　AFC西はなかなか戦力的に厳しい戦いとはなりそうですが、それ以外のところはいい勝負はできるんじゃないかなと思います。勝負になるところはしっかり勝ちきりたいですね。

　展望　

　昨年よりも良い点　

TEファントの加入でレシーバー陣はなかなかのメンバーが揃った
新人T2人が先発となるか
DLの層は厚くなった

　昨年よりも不安な点　

QBウィルソン放出で攻撃がどうなるのか
RBカーソン引退で計算が狂ったかも
EDGEは若手の成長が見られないと苦しい
LBワグナーの穴は大きすぎる
CBは相変わらず戦力不足

　やはり不安点の方が多くなるのはチーム解体初年度ということで致し方がない。ただWR・TEのレシーバー陣はかなり強力なので、QBとしてはありがたい存在だろう。新人Tコンビのプロテクションがプロでも通用するのであれば、攻撃は意外と行けるかもしれない。ただRBカーソンが引退は復活を望んでいただけに残念な出来事でした。

　守備も全体的に不安な面が多いです。LBワグナーの存在がいなくなったのは大きな不安ですね。EDGEも昨年から比べると戦力がダウンしたようにも見えます。昨年は失点だけは抑えきりましたが、その粘りが今年もできるかはなんとも言えないところでしょう。

　攻守ともに不安点が多いですが、若手・新人の成長を見守って今後のチームの軸となってくれる選手が現れることに期待するシーズンとなりそうです。

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コメント一覧 (6)

- 1. 通りすがりのNFL初心者
- 2022年08月19日 18:33
- SEAはドラフトの時にもコメントしましたが、GMかキャロルHCの方針なのか分からないけど、独特のチーム作りですから、長年チームを顔だったウィルソンやワグナーを放出してここからどのように再建していくのかも正直読みにくいです。
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  茶王
  
  がしました
- 2. LT
- 2022年08月19日 20:25
- 一番簡単なのは同地区からジミーGを獲得する事なんですけどね。さすがに同地区は厳しいかもしれないですね。レシーバーは居るんでOL次第では良いと思うんですけどね。
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  茶王
  
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- 3. しゅうまい12
- 2022年08月19日 20:30
- DCは、今年から、ケン・ノートンJr.から、クリント・ハートに変わっています。
  クリント・ハートは去年までシーホークスのDLコーチをやっていたので、内部昇格ということになります。
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  茶王
  
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- 4. わんわん
- 2022年08月20日 00:55
- ウィルソンが抜けた後にOLに一巡を使って補強するという・・・今年のベンガルズ並にOLを1度補強していれば、ウィルソンの心も離れなかったと思う。
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  茶王
  
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- 5. 寒林檎
- 2022年08月20日 03:09
- QBがスミスとロックじゃ厳しいことになりそうだけど、レシーバーだけは揃ってるんですよね。
  対戦相手からしたら意外と油断できない感じにはなりそう。
  むしろワグナー抜けた守備の方が厳しい気もします。
  キャロルは守備畑だからその辺どうにかできますかね。
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  茶王
  
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- - 6. 茶王
  - 2022年08月20日 07:41
  - >>1
    通りすがりのNFL初心者さん
    
    今年のドラフトは以前から比べるとQB指名なし以外はまともなドラフトだったように感じます。それだけ冒険できない状況とも言えます。再スタートがどうなるか注目です
    
    >>2
    LTさん
    
    やはりQBが一番の不安材料ですね。さすがにガロポロを同地区には渡さないでしょうけど。解雇となればもしかするとはあるかもしれませんね。
    
    >>3
    しゅうまい12さん
    
    ありがとうございます！修正しました！
    ケン・ノートンは今年からカレッジのコーチになるみたいですね。今年はワグナーなしの守備の立て直しは大変な作業でしょうねぇ。
    
    >>4
    わんわんさん
    
    これでウィルソンがいれば！って感じのドラフトでしたね。この戦力でウィルソン・ワグナーがいればまだ十分戦えたかも。タラレバですがね
    
    >>5
    寒林檎さん
    
    レシーバーはリーグトップクラスなのでQB次第なんですよね。メイフィールド取っておけばよかったのに。
    近年守備がイマイチだった感もあるので、ワグナーなしは更に厳しい道程となりそうです。
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    茶王
    
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