ブログ再開の一発目は1年ぶりのデータ考察です。

 今年試合を見ていて気になったのは、DLのパスディフレクト(はたき落とす)回数が例年より増えているんじゃないかなということをデータを取ってきて実際増えているのかどうかを見てみます。

 データはいつものProFootballDatabaseのディフェンスのページからNT・DT・DEのパスディフェンス数を5年分抽出してきました。

https://www.pro-football-reference.com/years/2022/defense.htm

 DLのパスディフェンスがはたき落としによるものではないものもあるだろうし、ブリッツしてきた選手がはたき落とすこともあります。そのへんは曖昧というところを理解していただけるとありがたいです。9割くらいは合っているとは思います。


 今年と過去5年間のDLのパスディフェンス総数 

年度 DT・NT・DE
パスディフェンス数
備考
 2022  331  week17終了時点(MNF除く) 
2021 310  16試合換算では291.7 
2020 295 2020年以前は16試合
2019 263
2018 252
2017 277

 感じていた通り今年は例年よりかなり増えてますね。データ的には2020年から劇的に増えてきているようです。


 個人的な要因考察 

・低身長のQBが増えた

 QBラッセル・ウィルソンなどの活躍で低身長でもNFLで通用すると言われるようになってきて、ベイカー・メイフィールド カイラー・マレーの185cm以下のQBが1位指名されました。低身長QBの出場によって作戦としてはたき落としを狙う率が高くなってきたのかもしれません。

・パスの投げ方が低くなった

 QBパトリック・マホームズの登場により、パスの投げ方も多彩になったこともあるかもしれません。上を通すだけじゃないというパスが他のQBにも多少影響が増えたかなと。あと、逃げながらパスターゲットを探すQBがこちらもマホームズの影響で増えたかなぁと、その時にDLと1対1でパスを叩き落とす場面が多くなったようにも感じます。

・DLの能力が向上した

 単純にDLの身体能力がOLを上回っているのもあるかもしれませんね。近年DLのサック数が増えてきている印象で、中央からのパスラッシュが強力になってきて、そのままパスをはたき落とすということが増えたのかもしれません。


 フィールドゴール ブロック数 

 年度  フィールドゴール
ブロック数
備考
2022 27  week17終了時点(MNF除く) 
2021 15 この年から17試合
2020 13  2020年以前は16試合 
2019 18
2018 10
2017 23

 フィールドゴールブロック数が今年異様に増えていることも、DLの単純な能力向上の一つの理由として言えるかもしれません。こちらも端からDBがブロックすることもありますが、主なものはDL陣のはたき落としが多いので、純粋にジャンプ力が高くなったのかなぁ?数字に表れていることは間違いありません。

 ただ近年50ヤード超えのフィールドゴールの回数が増えていることもあり、キックを飛ばすために蹴る角度が年をまたぐたびに低くなっている可能性も否めません。

 2017年も異様に多かったけどこちらは理由は確かではありませんが



 当ブログでは以前に2016年のエクストラポイントのキックについてのデータ考察をしており、この時にブロックが多くなったことで、次の年のフィールドゴールにも影響を及ぼした可能性は普通にあるのかなと思われます。



 自分の感じた個人的な感想なので、合っているかどうかは保証しませんが、DLがパスディフレクトを狙う回数が増え、ディフェンスのスキームが少し変化していることは間違いないです。この点も注目して試合を観るのもいかがでしょうか。

 他にも考えられる要因があればコメントお願いします。追記させてもらうかもしれません。