ブログ再開の一発目は1年ぶりのデータ考察です。
今年試合を見ていて気になったのは、DLのパスディフレクト(はたき落とす)回数が例年より増えているんじゃないかなということをデータを取ってきて実際増えているのかどうかを見てみます。
データはいつものProFootballDatabaseのディフェンスのページからNT・DT・DEのパスディフェンス数を5年分抽出してきました。
https://www.pro-football-reference.com/years/2022/defense.htm
DLのパスディフェンスがはたき落としによるものではないものもあるだろうし、ブリッツしてきた選手がはたき落とすこともあります。そのへんは曖昧というところを理解していただけるとありがたいです。9割くらいは合っているとは思います。
今年と過去5年間のDLのパスディフェンス総数
感じていた通り今年は例年よりかなり増えてますね。データ的には2020年から劇的に増えてきているようです。
個人的な要因考察
・低身長のQBが増えた
QBラッセル・ウィルソンなどの活躍で低身長でもNFLで通用すると言われるようになってきて、ベイカー・メイフィールド カイラー・マレーの185cm以下のQBが1位指名されました。低身長QBの出場によって作戦としてはたき落としを狙う率が高くなってきたのかもしれません。
・パスの投げ方が低くなった
QBパトリック・マホームズの登場により、パスの投げ方も多彩になったこともあるかもしれません。上を通すだけじゃないというパスが他のQBにも多少影響が増えたかなと。あと、逃げながらパスターゲットを探すQBがこちらもマホームズの影響で増えたかなぁと、その時にDLと1対1でパスを叩き落とす場面が多くなったようにも感じます。
・DLの能力が向上した
単純にDLの身体能力がOLを上回っているのもあるかもしれませんね。近年DLのサック数が増えてきている印象で、中央からのパスラッシュが強力になってきて、そのままパスをはたき落とすということが増えたのかもしれません。
フィールドゴール ブロック数
フィールドゴールブロック数が今年異様に増えていることも、DLの単純な能力向上の一つの理由として言えるかもしれません。こちらも端からDBがブロックすることもありますが、主なものはDL陣のはたき落としが多いので、純粋にジャンプ力が高くなったのかなぁ?数字に表れていることは間違いありません。
ただ近年50ヤード超えのフィールドゴールの回数が増えていることもあり、キックを飛ばすために蹴る角度が年をまたぐたびに低くなっている可能性も否めません。
2017年も異様に多かったけどこちらは理由は確かではありませんが
当ブログでは以前に2016年のエクストラポイントのキックについてのデータ考察をしており、この時にブロックが多くなったことで、次の年のフィールドゴールにも影響を及ぼした可能性は普通にあるのかなと思われます。
自分の感じた個人的な感想なので、合っているかどうかは保証しませんが、DLがパスディフレクトを狙う回数が増え、ディフェンスのスキームが少し変化していることは間違いないです。この点も注目して試合を観るのもいかがでしょうか。
他にも考えられる要因があればコメントお願いします。追記させてもらうかもしれません。
今年試合を見ていて気になったのは、DLのパスディフレクト(はたき落とす)回数が例年より増えているんじゃないかなということをデータを取ってきて実際増えているのかどうかを見てみます。
データはいつものProFootballDatabaseのディフェンスのページからNT・DT・DEのパスディフェンス数を5年分抽出してきました。
https://www.pro-football-reference.com/years/2022/defense.htm
DLのパスディフェンスがはたき落としによるものではないものもあるだろうし、ブリッツしてきた選手がはたき落とすこともあります。そのへんは曖昧というところを理解していただけるとありがたいです。9割くらいは合っているとは思います。
今年と過去5年間のDLのパスディフェンス総数
年度 | DT・NT・DE パスディフェンス数 |
備考 |
2022 | 331 | week17終了時点(MNF除く) |
2021 | 310 | 16試合換算では291.7 |
2020 | 295 | 2020年以前は16試合 |
2019 | 263 | |
2018 | 252 | |
2017 | 277 |
感じていた通り今年は例年よりかなり増えてますね。データ的には2020年から劇的に増えてきているようです。
個人的な要因考察
・低身長のQBが増えた
QBラッセル・ウィルソンなどの活躍で低身長でもNFLで通用すると言われるようになってきて、ベイカー・メイフィールド カイラー・マレーの185cm以下のQBが1位指名されました。低身長QBの出場によって作戦としてはたき落としを狙う率が高くなってきたのかもしれません。
・パスの投げ方が低くなった
QBパトリック・マホームズの登場により、パスの投げ方も多彩になったこともあるかもしれません。上を通すだけじゃないというパスが他のQBにも多少影響が増えたかなと。あと、逃げながらパスターゲットを探すQBがこちらもマホームズの影響で増えたかなぁと、その時にDLと1対1でパスを叩き落とす場面が多くなったようにも感じます。
・DLの能力が向上した
単純にDLの身体能力がOLを上回っているのもあるかもしれませんね。近年DLのサック数が増えてきている印象で、中央からのパスラッシュが強力になってきて、そのままパスをはたき落とすということが増えたのかもしれません。
フィールドゴール ブロック数
年度 | フィールドゴール ブロック数 |
備考 |
2022 | 27 | week17終了時点(MNF除く) |
2021 | 15 | この年から17試合 |
2020 | 13 | 2020年以前は16試合 |
2019 | 18 | |
2018 | 10 | |
2017 | 23 |
フィールドゴールブロック数が今年異様に増えていることも、DLの単純な能力向上の一つの理由として言えるかもしれません。こちらも端からDBがブロックすることもありますが、主なものはDL陣のはたき落としが多いので、純粋にジャンプ力が高くなったのかなぁ?数字に表れていることは間違いありません。
ただ近年50ヤード超えのフィールドゴールの回数が増えていることもあり、キックを飛ばすために蹴る角度が年をまたぐたびに低くなっている可能性も否めません。
2017年も異様に多かったけどこちらは理由は確かではありませんが
当ブログでは以前に2016年のエクストラポイントのキックについてのデータ考察をしており、この時にブロックが多くなったことで、次の年のフィールドゴールにも影響を及ぼした可能性は普通にあるのかなと思われます。
自分の感じた個人的な感想なので、合っているかどうかは保証しませんが、DLがパスディフレクトを狙う回数が増え、ディフェンスのスキームが少し変化していることは間違いないです。この点も注目して試合を観るのもいかがでしょうか。
他にも考えられる要因があればコメントお願いします。追記させてもらうかもしれません。
コメント
コメント一覧 (12)
早速詳細な分析、さすがですね(^^)
茶王
が
しました
茶犬さんの分かりやすいデータやランキング、考察などみんな為になってます。
茶王
が
しました
本年もよろしくです!
茶王
が
しました
ラインマンになるのであればなんとなくDLの方がOLより儲かりそうだし、スターとして取り上げられそう(ドナルドやコックスみたいに)だし、人材が多く流れそうです。まあDLとOLにまで分化してしまうともう違う生き物ですが、根本は近いと考えて。
セットした選手はどの辺に手を出すと弾道ラインに合致するよ、という分析も進んでそうです。
茶王
が
しました
面白い考察ですね
そんなに長くNFL見てるわけじゃない私個人の印象にすぎませんが、横だけでなく縦にも大きく(=腕も長い)、かつアスリート能力の高いDTの選手が多くなったのもあるでしょうね。あと今季ジータスで中継された試合のどこかで解説担当してた「半袖」の村田さんが「TENはDLにパスディフレクトの練習を徹底的にさせてる」が話してたのを記憶してるのでTEN以外のチームでも同じようなことをしてるんじゃないですかね
FGブロックに関しては茶王さんのご指摘通り、50ヤード越えのトライが増えてきたことでキックの飛距離を長くするため野球を打撃でいうところの入射角を従来より低くしてるキッカーが多いのかも。NFLもそうですが、いわゆるアメスポはデータ大好き人間の集まりでもあるので、こういったことの細かいデータが分析されて新たな革命が起きるかもしれないですねw
茶王
が
しました
ただブリーズは殿堂入り間違いなしレベルなので、ちょっと置いておきます。
そのあとヴィック、ウイルソンが、小さいけれども走れるQBとして、新しい風を作り出しました。
と言っても、カイラー・マレーの178cmは低い気がします。
ベイカーは背が低いというより(185cm)、レシーバーにまだ恵まれていない、と言う事かと思います。
今シーズンもクーパー・カップがいれば、大活躍してると思います。
低いQBが不利なのは今後も変わらないと思います。
横からの放送ビューや、真後ろ上空からのゲームビューでは分からないですが、背が小さいと、本当にレシーバー見えないです。
PDの原因として、横投げが増えた、長いFGで低い弾道、DTの圧力は間違い無いと思います。
エクストラポイントやFGのブロック用に、DLが他のDLに乗るようにして手を伸ばしているのも度々見ます。
茶王
が
しました
茶王
が
しました
パスハッピーになった結果止める手段として試行回数(手を上げる)回数が増えたのかなーとか思ってました。
以前は現在ほど上げてなかったような。本当に印象ですが。
自分が今年思ってるのは「今年キッカーの怪我多くない?」です。
まだNFL歴浅いんで、以前はあったのかもしれませんが。
チーフスのバトカーが戻ってからも調子悪いのがPOのアキレス腱になるかなーとか思って見てます。
茶王
が
しました
パスディフレクトはたしかに多いなぁと感じていました
ディフェンスラインメンの高身長化と腕が長くなったことと
QBの玉持ちが長くなったこともあるんじゃないかな
おそらく、リリースタイムが速いQBはパスディフレクト数が少ないはず
余談ですが、今シーズンはイリーガルマン・ダウンフィールドの反則も目立つように感じます
茶王
が
しました