2023年08月15日

【2023シーズン】ブロンコス　開幕前戦力分析【AFC西】

カテゴリ:
2023戦力分析
ブロンコス

・過去の戦績と昨年のチームスタッツ
・コーチ陣
・ドラフト加入選手
・ロースター
　【攻撃編】　【守備編】
・スケジュールと展望

過去の戦績と
昨年のチームスタッツ

年度	勝	負	引	備考
2022	5	12		地区4位
2021	7	10		地区4位
2020	5	11		地区4位
2019	7	9		地区2位
2018	6	10		地区3位

　昨年はQBラッセル・ウィルソンをトレードで獲得して、ラストピースであったQBが埋まりチームは大復活を果たすと思われていましたが、まさかのウィルソンの攻撃が大ブレーキ。3年連続地区最下位に終わってしまいました。

　ウィルソンはスーパーボウル制覇もして、プレーオフ常連のQBだったのでちょっと信じられないシーズンでした。このままウィルソンは終わってしまうのか、大復活があるのか、とにかく長期契約を結んでしまったからファンは祈るしかありません。ワトソンよりはマシだと思うので、今年は期待しましょう。

2022Stats-16den

　まさかの得点リーグ最下位という成績に沈み残念な結果となってしまいました。果たして今年ウィルソンは復活できるか、それにかかっています。

　守備は問題ありません。というか素晴らしい成績で、攻撃が20点以上取っていれば勝てた試合が何個もあったという感じでした。とにかく守備マインドのチームなんだなと再確認できたシーズンでしたね。

コーチ陣

職	コーチ名	年齢
HC	ショーン・ペイトン	60
OC	ジョー・ロンバルディ	52
DC	バンス・ジョセフ	51

　を1年で解雇し、セインツがまだHCとしての保有権をもっていたショーン・ペイトンをドラフト1巡目を放出してトレードという形で招聘しました。ウィルソン再醒のために必要な人材ととったということでしょう。HCとしては名将でQBドリュー・ブリーズと共にセインツでハイパーオフェンスを作り上げた攻撃畑のコーチです。そのハイパーオフェンスをブロンコスで作り上げるか期待がかかります。

　OCにはチャージャースを解雇されたジョー・ロンバルディを迎えました。元々はセインツでQBコーチをしていたこともありペイトンの右腕として、QBウィルソンの再醒に着手することになるでしょう。こちらのロンバルディはビンス・ロンバルディの孫です。

　DCにはバンス・ジョセフを招聘　まさかの元ブロンコスHCを務めたことのあるコーチをDCで戻してくるという、なかなか見たことのない人事でした。専門コーディネーターとしては優秀なので手腕に期待です。

ドラフト加入選手

巡	順位	ﾎﾟｼﾞｼｮﾝ	選手名	大学
2	63	WR	マービン・ミムズ	Oklahoma
3	67	LB	ドリュー・サンダース	Arkansas
3	83	CB	ライリー・モス	Iowa
6	183	S	JL・スキナー	Boise State
7	257	C	アレックス・フォーサイス	Oregon

　1巡目はショーン・ペイトンHC招聘に使ったため2巡目からの指名となりWRマービン・ミムズを指名。キャンプでWRティム・パトリックがまたもシーズンエンドとなってしまったため、即戦力として期待がかかります。

　詳しくはドラフト記事を御覧ください

ロースター

【攻撃編】

　　　放出・離脱選手　左の番号：背番号
　　　補強選手　　　　新人選手（120位まで）
SS～D：個別選手評価（OLはなし　太字は過去3年のプロボウル選出選手）
S：プロボウル級　A：エース級
B：レギュラー級　C：バックアップ級
D：未知数　R：新人
年齢は年内に到達する年齢です

QB　ラッセル・ウィルソン（No.3）

　QBラッセル・ウィルソンはスーパーボウル2連続出場　1度制覇　プロボウル9回選出など輝かしい成績を残したQBです。昨年シーホークスから1巡目×2+2巡目×2+5巡目を放出しトレードで獲得しました。しかし結果はキャリア最低の結果となり大苦戦したシーズンとなってしまいました。相対的にシーホークスのピート・キャロルHCの評価が上がる結果となってしまいました。

　全盛期から比べると走力が落ちたことで、自慢のフットワークがあまり使えなくなったのが原因かなと思われます。その弱点を克服、もしくはプレイスタイルの改善が求められるシーズンとなりそうです。果たして復活のシーズンとなるか注目です。

WR　コートランド・サットン（No.14）
WR　ジェディ・ジュディ（No.10）

　エースWRコートランド・サットンは長身でミスマッチを起こせ、なんでもこなせるタイプ　コンビを組むWRジェリー・ジュディはレシーブが安定しており、ランアフターキャッチが期待できるタイプです。この2人のターゲットにどれだけ通せるかがパス攻撃の鍵となります。どちらもプロボウルが狙えるレベルのWRです。
パス攻撃

　昨年全休となった3番手で復活が期待されていたWRティム・パトリックはまたもやキャンプでアキレス腱断裂でシーズンエンド。2年連続全休が決まってしまいました。本人にとってもチームにとっても悔しい残念なことになってしまいました。

　K.J,ハンマーも病気で放出　3番手は現状確定はしていませんが、2巡目指名のWRマービン・ミムズが有力そうです。昨年311ヤードを記録したケンドール・ヒントン　セインツから補強したマークイス・キャラウェイと競争とはなりそうです。まあ層は厚くはなったかなとは思います。

　※追記　

　ケンドール・ヒントン　マークイス・キャラウェイはロースターカットとなっています。新人のマービン・ミムズを使う算段が出来たということでしょう。

　先発TEグレッグ・ドウチッチは昨年411ヤードとまずまずの成績を残しました。TEとしては身長が大きい方ではありませんが、今年は飛躍してほしい選手の1人ですね。

ラン攻撃

RB　ジャボンテ・ウィリアムス（No.33）

　昨年はエースRBジャボンテ・ウィリアムスが序盤でシーズンエンドとなり、ベテラン勢を使いましたが、イマイチな結果だったかなと思います。そのベテラン勢とは契約を結ばず、まずはウィリアムスの復活が期待されるシーズンとなります。

　2番手としてベンガルズからRBサマジェ・ピーラインを獲得しています。レシーブもまずまずできるRBで681スクリメージヤードを記録しています。いい2番手を取った印象です。ラン攻撃はこの2人が怪我がなければまずまずの結果は残せることでしょう。

プロテクション
　OLのプロテクションのチームスタッツは最下位など悪い成績に見えますが、QBラッセル・ウィルソンがボールを持ちすぎているのが原因でもあり、一概にOLの責任とは言えません。ポケットタイム平均は2.5とリーグ上位です。

　今年はFAで抜けた分を補強しレイブンズからGベン・パワーズ　４９ｅｒｓからTマイク・マクリンチーを獲得　どちらも先発で実績のある選手で昨年よりも戦力アップしたのは間違いありません。今年こそはQBウィルソンと連携が取れるOLとなることを願いましょう。

スペシャルチーム

　9年間キッカーを務めていたブランドン・マクマナスを放出したのは驚きでした。確かに昨年はFG成功率77.8％とイマイチだったかもしれませんが、50ヤード超えは8/13と素晴らしい成績でした。放出は勿体ない選択だったなぁと感じます。マクマナスは今年はジャガーズと契約しています。

　代わりとして取ったのはカウボーイズのブレット・マーハー。シーズンではFG成功率90.6％　50ヤード超え9/11とプロボウル級の活躍でした。しかし思い出されるのはプレーオフでのエクストラポイントキック4本連続失敗。あれはほんとなんだったのか、精神的なものが急に来ないか心配なところですが、それさえなければ問題ないし、トップクラスのキッカーです。

　※追記　

　ブレッド・マーハーを解雇し、セインツからウィル・ルッツをトレードで獲得しました。やはり昨年のプレーオフのキックの不調は治ってなかったようですね。

　リターナーは2巡目新人WRマービン・ミムズが務める予定のようです。昨年は特に脅威な感じではなかったので、今年は変わったことでどうなるか気になるところですね。

【守備編】

　　　放出・離脱選手　左の番号：背番号
　　　補強選手　　　　新人選手（120位まで）
SS～D：個別選手評価
S：プロボウル級　A：エース級
B：レギュラー級　C：バックアップ級
D：未知数　R：新人
年齢は年内に到達する年齢です

フロント7

DL/EDGE　ザック・アレン（No.99）

　昨年チームトップの6.5サックを記録したDL/EDGEドレモント・ジョーンズはシーホークスに移籍　その穴埋めとしてカーディナルスからDL/EDGEザック・アレンを獲得しました。ジョーンズと似たタイプで隙から抜け出てプレッシャーをかけるのが得意なタイプで、昨年は5.5サックを記録しています。穴埋めとしては十分な選手が獲得できました。

　他の先発はD.J.ジョーンズなどで昨年とさほど戦力差はないユニットとなっています。十分期待できるでしょう。

EDGE　フランク・クラーク（No.55）

　昨年の守備の課題はサック数　プレッシャー数が少なかった事、それを改善するためチーフスからEDGEフランク・クラークを補強しました。サック数はあまり多いタイプではありませんが、スピードのあるプレッシャーを掛けられる選手です。この補強の効果でサック数が増えることを期待したい。

　その他の先発候補はバロン・ブロウニング　ランディー・グレゴリーとなるでしょう。この3選手でローテーションを回すのが一番いい策かもしれませんね。

　LB陣は昨年と変わらず　アレックス・シングルトン　ジョゼイ・ジュエルのデュオとなります。シングルトンは163タックル　ジュエルは128タックルを昨年記録したタックルマシーンです。ラン守備はこの2人が完全封鎖してくれるのでとても助かる存在です。

CB　パトリック・サーテイン（No.2）

　エースCBパトリック・サーテイン　昨年は飛躍の年となりました。シャットダウンコーナーとしてマークしたターゲットのヤード数は468ヤードと見事な活躍で初のオールプロ　プロボウルに選出され、2年目にてトッププレイヤーの仲間入りとなりました。今年も彼にマークされるレシーバーは苦しむことでしょう。

　陣容は昨年と変わらずサイドにCBダマリ・マシス　スロット対応NBにケイワン・ウィリアムスの布陣となりそうです。2年目のマシス側が狙われると思いますが、マシスの成長に期待をしましょう。

S　ジャスティン・シモンズ（No.31）

ディフェンスバック
　SSカリーム・ジャクソン　FSジャスティン・シモンズとこちらも変わらない布陣となりそうです。シモンズはチームトップの6INTを記録したボールホークでトッププレヤーです。ジャクソンは35歳となりますが、昨年も全試合先発出場　全スナップ出場でスタミナのお化けのままです。今年も頼りになる存在となるでしょう。3年目のSケーデン・スターンズはほんとこの2人の牙城を崩せないよね。可哀想に。

スケジュールと展望

　スケジュール　

2023Schedule-16den

　地区最下位ですが、スケジュールの当たりは強い方です。AFC東　NFC北と当たるのもありますし、同地区が勝ち星が多いせいでもありますね。QBラッセル・ウィルソンが復活さえすれば、チーフスに一発入れられるチームだと思うので、初戦のWeek6までウィルソンのパフォーマンスがどうなっているのかが気になるところですね。

　前半戦にチーフス戦が2つあるので、そこで2連敗となるともう厳しいかなぁとは感じます。なんとか1発入れたいですね。

　展望　

　兎にも角にもQBラッセル・ウィルソンが復活するか否か、名将ショーン・ペイトンHCを招聘したからには、なんとかウィルソンの復活の糸口を見つけてくれることに期待するしか無い。毎年言われていた、ラストピースであるQBがここで復活となれば、一気にトップチームと張り合えるチームに様変わりする可能性があるチームだと思います。

　守備は問題はないチームですので、とにかく攻撃の改善です。20点以上取れば勝てる可能性が高いのですから、本当にちょっと得点力がアップするだけでいいんです。リーグ平均レベルまでの得点力に上がるだけで勝ち出すチームだと思います。どうなっているのか開幕で見てみないとわからないチームですね。怖い存在です。

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コメント一覧 (8)

- 1. 寒林檎
- 2023年08月15日 23:25
- 去年の時点で戦力だけ見たらどうやったらこんなに負けられるんだ、状態だったので、あとはペイトンが攻撃をどれだけ操れるかにかかってる気がしますね。
  とか言いつついきなりWR2枚欠けるところがなんとも……エース格2枚の方が残ってるから大丈夫だとは思いますが。
  
  ブロコンス（の攻撃）次第でかなりの激戦地区になると思うのですが、あんまり言われないのはチャージャーズ共々あんまり信用されてないのかな、という気もします。
  AFC東ばっか言われるのはロジャースのインパクトのせいもあるかもですが。
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  茶王
  
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- 2. とく
- 2023年08月15日 23:33
- 昨年のウィルソンの不振の最大の原因は、OLの崩壊にあると思います。
  怪我人続出で、ウィルソンの被サック数５５回は、その年のNFLのワーストタイでした。
  多少は脚力の衰えがあったにしても、５５サックは異常でしょう。
  ハケットHCが解任された時、一緒にOLCとSTCも解任されたのですが、OLC解任にはロッカールームから歓声があがったと伝えられています。
  普通なら、OLは怪我人続出でしたから、コーチに同情が集まってもおかしくないのに歓声ですから、指導方針にも問題があったのかもしれません。
  ウィルソン復活は、OL再建にかかっています。
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  茶王
  
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- 3. つばめ
- 2023年08月16日 08:17
- OLに問題がないとは言いませんけど、衰えた脚力であれだけチョロチョロ動き回られたらOLとしてはやりにくいことこの上ないと思います…
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  茶王
  
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- - 4. 茶王
  - 2023年08月16日 09:05
  - >>1
    寒林檎さん
    
    昨年はどのチームも大きな補強がありましたが、今年は補強面では静かでしたからねAFC西は。とにかく得点力が少しでも上がれば勝てる試合が多かったこともあるので、ペイトンHCがどう改革するかでしょうね。
    
    >>2
    とくさん
    
    シーホークスでもOLが崩壊と言われていたわりにやれていたところはありますし、OLを強化というより、ある程度ウィルソンに合わせた動きがOLができるかどうかかなと、個人的に感じます。他のチームとはやり方を変えないと行けないというところを今年コーチを変えてなんとか変えられるかが鍵かなと思い舞うS。
    
    >>3
    つばめさん
    
    私もこちらに同意見という感じです。OLとウィルソンが連携が取れるかが問題な感じがします。脚力に合わせた動きができれば攻撃は改善するかなと。難しい要求かもしれませんが・・・
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    茶王
    
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- 5. 通りすがりのNFL初心者
- 2023年08月16日 10:09
- ウィルソンの昨季の不振は彼自身の衰えなのか、SEA時代の活躍は自身の実力以上にピート･キャロルの指導力のおかげだったのか、それとも昨季のコーチングの問題だったのか、もちろん完全な答えは見つけられないでしょうけど、今季でおおよそは分かりそうな感じはしますね
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  茶王
  
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- - 6. 茶王
  - 2023年08月16日 20:26
  - >>5
    通りすがりのNFL初心者さん
    
    キャロルの言う事を聞かず、ウィルソンが独自で攻撃を指揮していたとかいうのは噂レベルでは聞いたことはありますけどね。ただ昨年の失敗でコーチの指導を聞くようになるかもしれませんね。ただ噂程度の話なので本当かはしりませんがｗ
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    茶王
    
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- 7. ※
- 2023年08月18日 22:05
- 毎年DB補強するも定着せず、やっと　究極のスーパーシャットダウンCBを手に入れた
  ブロンコス。
  LBの見る目はやはりある様で今年のサンダースはかなりのスティールになりそうな匂いがプンプン。
  
  OL？例え今季バターの様に溶けたとしても来季も補強しないのが哲学さ。
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  茶王
  
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- - 8. 茶王
  - 2023年08月21日 09:57
  - >>7
    ※さん
    
    QBウィルソンのプレイスタイルって、なかなかOLが合わせにくいとは思うんですよね。どこに動くかわからないですし。そこの連携さえとれればもう少しマシにはなるんじゃないかなぁと。
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    茶王
    
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