2023年08月31日

【2023シーズン】シーホークス　開幕前戦力分析【NFC西】

カテゴリ:
2023戦力分析
シーホークス

・過去の戦績と昨年のチームスタッツ
・コーチ陣
・ドラフト加入選手
・ロースター
　【攻撃編】　【守備編】
・スケジュールと展望

過去の戦績と
昨年のチームスタッツ

年度	勝	負	引	備考
2022	10	7		地区2位 WC敗退
2021	7	10		地区4位
2020	12	4		地区1位 WC敗退
2019	11	5		地区2位 DP敗退
2018	10	6		地区2位 WC敗退

　昨年は10年間フランチャイズを務めたQBラッセル・ウィルソンをトレードし、QBジーノ・スミスを起用するという、間違いなくチーム再建のためのシーズンと思われていました。

　しかし蓋を開けてみるとそのQBジーノ・スミスが抜群のパス精度を見せ、月間MVPを獲得するなど大活躍　新人も当たりで10勝を挙げ見事にプレーオフ進出を決めました。ワイルドカードで敗れましたが、だれも予想できなかった結果で驚かされたシーズンでした。今年はスミスのキャリア復活でどうなるか期待のシーズンとなります。

2022Stats-30sea

　本当昨年はQBジーノ・スミス様々なシーズンでしたね。まさか得点がリーグ9位となる攻撃となるとは思いもしませんでした。とにかく精度がこんなに抜群の選手だったっけ？ほんとあのジーノ・スミスなのか？？？と疑いたくなる大変貌でした。

　守備は正直昨年は戦力不足でした。攻撃だけじゃなく守備も再建期と思われる中、DB陣はよく頑張ったシーズンではありましたね。今年はしっかり補強をしたので守備は良くなることを期待したい。

コーチ陣

職	コーチ名	年齢
HC	ピート・キャロル	72
OC	シェーン・ウォルドロン	44
DC	クリント・ハート	45

　今年で14年目を迎えるピート・キャロルHC　72歳と最高齢HCですが、まだまだ元気いっぱいです。昨年は見事な手腕でチームをプレーオフに導きました。流石名将ですね。まだまだ健在ということを示したシーズンでした。

　OCシェーン・ウォルドロンは3年目となります。昨年はQBジーノ・スミスを指揮し見事な攻撃を展開させました。今年もこの手腕が発揮されることでしょう。

　昨年就任したDCクリント・ハートは昨年戦力不足ななか良くやったほうかなと思います。今年はしっかり補強したこともあり、手腕を発揮するのは今年が本番でしょう。しっかり守備を立て直してほしい。

ドラフト加入選手

巡	順位	ﾎﾟｼﾞｼｮﾝ	選手名	大学
1	5	CB	デボン・ウィザースプーン	Illinois
1	20	WR	ジャクソン・スミス-インジグバ	Ohio State
2	37	EDGE	デリック・ホール	Auburn
2	52	RB	ザック・シャーボネット	UCLA
4	108	G	アンソニー・ブラッドフォード	LSU
4	123	DL	キャメロン・ヤング	Mississippi State
5	151	EDGE	マイク・モリス	Michigan
5	154	C	オル・オルワティミ	Michigan
6	198	S	ジェリック・リード	New Mexico
7	237	RB	ケニー・マッキントッシュ	Georgia

　QBラッセル・ウィルソンのトレードにより1巡目2つ　2巡目2つと豊富な上位指名となりました。5位指名でCBデボン・ウィザースプーンを獲得　CBを確実に固めた補強となりました。ウォーレンと若いコンビはたのしみですね。

　20位でWRジャクソン・スミス-インジグバを獲得　ずっといなかった3番手レシーバーを着手した補強となりました。3人目のレシーバーとして活躍が期待されます。

　詳しくはドラフト記事を御覧ください

ロースター

【攻撃編】

　　　放出・離脱選手　左の番号：背番号
　　　補強選手　　　　新人選手（120位まで）
SS～D：個別選手評価（OLはなし　太字は過去3年のプロボウル選出選手）
S：プロボウル級　A：エース級
B：レギュラー級　C：バックアップ級
D：未知数　R：新人
年齢は年内に到達する年齢です

QB　ジーノ・スミス（No.7）

　昨年7年ぶりに開幕先発QBに返り咲いたジーノ・スミス　まともにプレイを見たのは一昨年3試合と新人時代くらいだったので、なんというか良い時と悪い時がハッキリとしすぎていて悪い方が多めだったQBという印象でした。

　それが1年通してパス精度リーグトップの69.8％の見事なパスワーク　4282ヤード　30TDの記録を残しまし、カムバック賞を受賞しました。正直復活というより超晩成型の進化という感じですよね。まさか32歳でトップQBレベルに追いつくなんて聞いたこと無いレベルでした。

　ということもあり今年3年105Mの契約を勝ち取りました。ここまで人生大逆転をする選手はほんと見たこと無いので、今後バックアップQBを続けている選手にも、続ければ未来はあるんだなと思わせる素晴らしい活躍を今年も見せてもらいたい。

　2番手はドリュー・ロックが今年も務めます。スミスに学ぶことはたくさんあることでしょう。第ニのスミスを目指しましょう。

WR　D.K.メトカーフ（No.14）
WR　タイラー・ロケット（No.16）

　今年もWRはD.K.メトカーフ　タイラー・ロケットのバカデカと小兵コンビがメインターゲットとなります。

　メトカーフは、スピードもトップクラスで陸上の100ｍ東京オリンピックの予選にも出場しました。予選落ちにはなりましたが、10秒37という素晴らしい記録を残しました。193cm　106キロの巨体でこの速さですからね。やばい選手です。

　ロケットは178cmという低身長ですが、抜け出るスピード、レシーブしてからのランアフターキャッチで守備を交わすことが得意な選手です。どちらも昨年は1000ヤード超えを記録しており、今年もこのコンビの活躍には期待です。

　問題は数年この2人以外のレシーバーが活躍しないこと。ということで今年1巡目で指名したWRジャクソン・スミス-インジグバには3人目のレシーバーとして期待したいところです。

TE　ノア・ファント（No.87）

　昨年QBウィルソンのトレードで獲得したTEノア・ファンとは　486ヤード　4TDとまずまずの活躍を見せました。ただキャリアでは最低のヤード数でしたので、今年はもっとチームにフィットして記録が伸びることを期待しましょう。

　2番手以降もTEウィル・ディズリー　コルビー・パーキンソンなど使えるTEが多くローテーションできるところが強みです。特にディズリーはクラッチ力が高くてもっと成長すると思っていたんですがね。怪我がおおいんですよねこの選手。
パス攻撃

ラン攻撃

RB　ケネス・ウォーカー（No.9）

　昨年は新人だったRBケネス・ウォーカーが1050ヤード　9TDと見事な活躍でエースRBとなってくれました。ストップアンドゴーでタックルを交わす能力が高い印象です。瞬発力もあり一気の抜け出しもあり、今年もTDを量産してほしい。

　2番手は新人のRBザック・シャーボネットとなります。こちらがしっかり使えるかが鍵でしょう。ウォーカーは昨年228キャリーでしたが、それ以上の負担にならないようになんとかスナップを分け合いたい。

プロテクション
　OLは一昨年が一番やばい状態だったのを、昨年Tチャールズ・クロス　アブラハム・ルーカスの新人コンビが先発となり、大分マシにはなった印象となりました。

　それでもPFFの今年のランキングではリーグ30位という低評価　昨年QBスミスも46被サックを受けていることもあり、まだまだ発展途上というところでしょう。若手の成長に期待するしか無いだろう。

スペシャルチーム
　キッカーのジェイソン・マイヤーズは昨年FG成功率91.9％　外したのは3本で50ヤード超えは6/6のパーフェクトを記録　2度目のプロボウルに選出されました。マイヤーズは不安定な年と完璧な年がある選手なので、今年もいい方のマイヤーズでいてほしいですね。

　パンターのマイケル・ディクソンは　リーグトップクラスのパンターでオールプロにも選出経験があります。　昨年はインサイド20ヤードが33.3％とキャリア最低の記録だったのが気になるところですが、今年はコントロールパントの記録が回復することを願いたい。

　ニック・ベロアはガンナー（リターナーを止める役）としてプロボウル経験がある選手です。スペシャルチームのリーダー的存在で、他にもFBをやったりILBをやったりと、攻守STなんでもこなす選手です。最近はFBとしての出場が多めですが、スペシャルチームには欠かせない選手となっています。

　リターナーはRBディージェイ・ダラスが務める予定です。あまりビッグリターンは記録したことのないリターナーです。今年はビッグリターンがほしいですね。

【守備編】

　　　放出・離脱選手　左の番号：背番号
　　　補強選手　　　　新人選手（120位まで）
SS～D：個別選手評価
S：プロボウル級　A：エース級
B：レギュラー級　C：バックアップ級
D：未知数　R：新人
年齢は年内に到達する年齢です

フロント7

DL　ジャラン・リード（No.90）
DL　ドレモント・ジョーンズ（No.55←93）

　昨年の守備の戦力不足を解消するため、DLはほぼ総入れ替えとなりました。今年はパッカーズからDLジャラン・リードを戻し　ブロンコスからDLドレモント・ジョーンズを補強しました。

　リードは2年ぶりに古巣に戻ってきました。キャリアハイで10.5サックを記録したことのある、巨体からパワーで押し込めるプッシャータイプです。ランストッパーとしてもまずまずの選手です。

　ジョーンズは隙間からすり抜けていくことが得意たタイプで、どちらかというとQBプレッシャー特化タイプかなと思います。この2人が中心となり、中央を固めてほしい。

　EDGEウチャナ・ヌォソウは昨年全試合先発出場でキャリアハイの9.5サックを記録　3年最大59Mで再契約となりました。昨年補強してブレークした選手です。タックル数もおおいこともあり外のランストップも上手いタイプと言えるでしょう。

　EDGEダレル・テイラーも昨年9.5サックを記録しています。ただ参加スナップ数が少なく、今年は常時出場できるといいんですがね、ローテーションでまた使うことになるか、は本人のスタミナ次第かもしれません。ローテーションとなると2年目EDGEボイエ・マフェイ　新人のEDGEデリック・ホールにも出場チャンスが出てくることでしょう。

LB　ボビー・ワグナー（No.54）

　先発LBは1年ぶりに帰ってきたボビー・ワグナー　ジョーダン・ブルックスが有力となりそうです。

　ワグナーはサラリーキャップ開放のため放出し昨年はラムズと契約しましたが、今年はシーホークスに1年7Mと格安で戻ってきてくれました。昨年も140タックルを記録し11年連続100タックル超えを継続しています。怪我にも強いリーダーが戻ってくるのは心強いです。

　ブルックスは昨年チームトップの161タックルを記録したタックルマシーンです。103ソロタックルということもあり、1人で倒せる能力も高い選手です。アンダーニースはこの2人が揃うことでかなり頑丈になりそうですね。

　そしてスティーラーズからLBデビン・ブッシュを補強しています。スティールカーテンの1人として先発LBをしていた選手です。おそらく3番手LBとなりますが、とにかく層が厚くなり心強いですね。

CB　タリク・ウォーレン（No.27）

　サイドCBはタリク・ウォーレン　マイケル・ジャクソンと昨年と変わらない陣容となりそうです。

　ウォーレンは昨年の新人年で6INTを記録するなど新人守備MVP候補にあがる素晴らしい活躍をみせました。今年もボールホークっぷりを発揮してほしい選手です。

　ジャクソンは昨年先発を勝ち取り75タックル　12パスディフェンスとしっかり仕事をこなしました。安定したコンビで今年もこの2人がパス守備の軸となるでしょう。

　新人のデボン・ウィザースプーンはスロット対応NBとして出場が予定されています。アンダーニースLB　CBと連携をして守ることになるでしょう。今年の最初のCB指名選手なのでかなり期待したいですね。

S　クアンダー・ディグス（No.6）
S　ジャマール・アダムス（No.33）
ディフェンスバック
　FSクアンダー・ディグス　SSジャマール・アダムスが先発となる予定です。

　ディグスは昨年4INT　7パスディフェンスと活躍し3年連続プロボウル選出となりました。DBのリーダー的存在として今年も最後の砦として君臨することでしょう。

　アダムスは昨年開幕戦で怪我となり復活を期すシーズンとなります。オールプロにも選出経験のあるリーグを代表するSでしたが、近年は怪我もあり、なかなか持ち味となるどこにでも現れるタックラーとしての活躍が見られていません。今年こそ復活の年として期待に応えてほしい選手です。

　アダムスが駄目だった時のための保険という感じで、ジャイアンツからジュリアン・ラブを補強しています。昨年124タックルを記録したタックラーです。アダムスの調子が悪ければラブに先発交代もあるかもしれません。それだけ発破をかけた補強ですね。

スケジュールと展望

　スケジュール　

2023Schedule-30sea

　AFC北　NFC東となかなかの濃いチームとの対戦となり、なかなか気の抜けないスケジュールとなっています。同地区はなるべく勝ち越しておかないといけないでしょうね。イーグルス・ベンガルズとチャンピオンシップに行っているチームとの対戦で勝てれば、今年もプレーオフが見えてきそうです。

　今年はWeek2のライオンズがちょっと怖い存在となっているのでそこも注目の対戦となりそうですね。

　展望　

　攻撃の補強はほぼ新人のみとなりました。昨年の状態を維持できれば十分いい攻撃ができますしね。抜けた主力もいませんし、昨年の攻撃を維持+新人で更にパワーアップできればいいなというところでしょう。

　問題だった守備はフロント7をしっかり補強できました。特にLBボビー・ワグナーが戻ってきたのは大きいですね。リーダーが戻ったことで守備はかなり復活が期待できます。一気に守備はトップクラスに転換する可能性を秘めてる戦力です。

　今年は攻守ともに期待できる戦力となっており、プレーオフ候補のチームであることは間違いないでしょう。地区優勝は４９ｅｒｓ戦で勝てるかどうか次第ですね。

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コメント一覧 (5)

- 1. 寒林檎
- 2023年09月01日 05:11
- 去年のジーノは本当驚きでしたねえ。
  正直まだ微妙に疑ってるというか、元に戻ることはないにしても終盤失速気味だったのみるに今年は少し落ちるかも？とは思ってます。
  とはいえワグナー戻ってきたのは大きいだろうし、守備が改善したら勝敗はトントンくらいにはできそう。
  49ers追うのは少し厳しい気がするけど、直接で2つ勝てばあるかも。
- 0
  
  茶王
  
  がしました
- - 2. 茶王
  - 2023年09月01日 13:35
  - >>1
    寒林檎さん
    
    私もほんとこれがあのジーノ・スミス？？？って疑うレベルでしたね。ほんと長年バックアップで勉強してここまで成長したのでしょうね。ベンチでの勉強って大事なんだなと思わせる一番のQBですね。全バックアップQBは見習うべき選手ですわ。
  - 0
    
    茶王
    
    がしました
- 3. ※
- 2023年09月01日 15:23
- 敏腕OCシェーン・ウォルドロンの武器と守備強化のオフ。
  
  昨期カムバックを果たしたQBスミスは3年105M（これはインセンティブ込みのMAX）だが詳細を見ると1年でリリースされるかもしれない契約で勝負の年となる。
  
  そんなスミスをTOＰＱＢに押し上げたのはOCウォルドロンのデザイン力だ。
  信条通りﾎﾞｰﾙｾｷｭﾘﾃｨを第一に掲げ高いパス成功率を叩き出したO#は
  RB・TEを多用しながら存分に動かしQBの能力負担が減る様なデザインでバランスよく攻める。
  GINOの判断力・投げ分け力・読みの力をfullに使って見せた。
  7年間控えでも腐らず必死に勉強していた事がやっと花開き感無量だ。
  後半対策されてからは露骨に成績が下がっておりマークが厳しくなる今シーズンどうなるか。
  
  オフではその為に厚いRB補強とWR補強を敢行した。
  
  1巡　WR　JSNは去年のOROYギャレットをして「自分より上手いWR」と言わしめる万能の才能。センス全般がずば抜けており特にキャッチングスキルが高い。
  スピードはそれなりだが減速せずにキャッチング出来る為RACが稼げる。
  スペ疑惑が厳しい事が問題だがプレミアムポジションの１巡下位指名は美味しい。
  謎のUDFA　boboも楽しみだ。
  
  去年の2巡WAIKERに続いてRBを上位指名　GOODPICKの7巡マッキントッシュも出番があるはずだ。
  
  下位でのCB指名に定評があるこのチームは
  1巡上位を使い　CBデボン・ウィザースプーンを獲得。
  カレッジ最高レベルのプレスCBは最近アメフトを始めたという経歴を持つ。
  QBを観察し勘が良く異常な運動量と激しさでWRを潰してきた。
  とはいえカレッジでは後ろのSがいいから勝負出来たという面も強く
  流石にNFLではマンカバー中心か？
  WRをシャットダウン出来ればウォーレンで勝負出来る計算だ。
  
  O#D#どちらも挑戦が求められる注目のチームだ。
- 0
  
  茶王
  
  がしました
- 4. 通りすがりのNFL初心者
- 2023年09月02日 12:22
- ジーノ･スミスは昨シーズンの大活躍がこれまでの培ってきた経験が漸く開花したのか、それとも単なるフロックだったのかを問われるシーズンですね
  ロースター見てると攻守にタレントが複数いますのでジーノ次第ではSFを食って地区優勝成し遂げてもおかしくはないと思います。
- 0
  
  茶王
  
  がしました
- - 5. 茶王
  - 2023年09月03日 15:30
  - >>3
    ※さん
    
    確かにOCの功績も大きかったですね。スミスの躍進には必要なコーディネーターでしたね。そして1巡のインジグバそんな評価高いんですね。レシーバー3人揃ったら5000ヤードもゆめじゃなかそうですね。RBもいい評価みたいですし。守備も強化できましたし、CBウィザースプーンもたのしみですね。
    
    >>4
    通りすがりのNFL初心者さん
    
    7年のバックアップ生活で進化したことは間違いないとは思います。それがフロックでないほうがいいなぁと個人的には思います。やっぱみんな夢見てほしいですし。
  - 0
    
    茶王
    
    がしました